品の月 立場茶屋おりき142020/12/25



「品の月 立場茶屋おりき」 今井 絵美子・著 ハルキ文庫
弥生も半ばに差しかかり、品川宿は、連日花見客や汐干刈客で大賑わい。そんななか、京へ絵師の修業に出ていた三吉が「立場茶屋おりき」に帰ってくるとの知らせに、女将のおりきは胸を躍らせていた。一方、仲人嬶のおつやに紹介されて以来、位牌師の春次のもとを度々訪れていた茶立女のおまき。春次の連れ子・お京はなかなかおまきに心を開かず、周囲をやきもきされるが……。
シリーズ第14弾。1冊の中にもいろいろなストーリーがあります。お客さんの問題にも立ち向かわないといけないし、岡っ引きの亀蔵親分の家のこともありました。新しく雇った茶くみ女が来てからの、盗難騒ぎと、次から次に何か起こっていました。またいろいろな花が出てきました。名前だけではわからないし、漢字も難しい花が多いです。蔓手毬、梅花空木、姫娑羅、未草、深山苧環など。聞いたことある花の名前もあるけど、どんな花なのかわからないことが多いです。馴染の花売りが、山で集めて好みに合わせて持ってきています。その花売りの姪っ子が、立場茶屋おりきで働き始めたりして、まだまだおりきファミリーが広がっていきます。

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