クリスマス、おもてなしの花の消印 ― 2020/12/24
声優夫婦の甘くない生活 ― 2020/12/24
「声優夫婦の甘くない生活」 ヒューマントラストシネマ有楽町
1990年、ソ連からイスラエルへ移民したヴィクトル(ウラジーミル・フリードマン)とラヤ(マリア・ベルキン)。2人はソ連に届くハリウッドやヨーロッパ映画の吹き替えで活躍した声優夫婦だった。第2の人生で移民をしたものの、イスラエルでは声優の需要がないという現実に直面してしまう。生活のためにラヤは夫に内緒でテレフォンセックスの仕事に就き、思わぬ才能を発揮し、一方のヴィクトルは、違法な海賊版レンタルビデオ店で再び声優の職を得る。なんとか生活を軌道に乗せはじめた2人だったが、妻の秘密が発覚したことにより、お互いが長年気付かないふりをしてきた夫婦の本当の声が噴出し始める。旧ソ連圏から移民したエフゲニー・ルーマン監督が自身の体験をもとに、海を渡ったロシア系ユダヤ人のリアルな姿を描き出す。
ほろ苦いけど、ユーモラスな、大人向け映画でした。フィンランドのアキ・カウリスマキ監督が好きですが、風合いが似ています。カウリスマキ監督が使いそうな役者さんたちだし、色も似ているように思いました。
新天地へ行ったことで、思う仕事ができず夫婦がすれ違っていってしまいます。でも前から蓄積していた不満が表に出てきたのかもしれません。それでも、2人には長い歴史があります。映画への愛を感じる作品でした。私は好きなタイプの映画でした。原題は“GOLDEN VOICES”ですが、特にラヤの声が可愛らしかったです。演技で声を使い分けていました。
★★★★☆ 4
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