カセットテープ・ダイアリーズ2020/07/06


カセットテープ・ダイアリーズ

「カセットテープ・ダイアリーズ」 TOHOシネマズシャンテ
1987年、イギリスの田舎町ルートン。音楽好きなパキスタン系の高校生ジャベド(ヴィヴェイク・カルラ)は、閉鎖的な町の中で受ける人種差別や、保守的な親から価値観を押し付けられることに鬱屈とした思いを抱えていた。しかしある日、ムスリム系のクラスメートのループス(アーロン・ファグラ)が貸してくれたカセットテープでブルース・スプリングスティーンの音楽に触れ、自分の鬱屈(うっくつ)した気持ちを代弁するような曲のとりこになり、その音楽を知ったことをきっかけに、彼の人生は変わり始める。
全編にスプリングスティーンの曲をちりばめていて、ミュージカルではないけど、ミュージカルっぽいです。ダンスもあります。
パキスタン移民の少年の自伝的、爽やか青春ストーリーでした。これまでも似たようなのはありますけど、違うのは主人公がブルース・スプリングスティーンのオタクになることと人種的問題が絡んでいることです。結婚相手は親が決めるのが当たり前というのは「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」を思い出します。移民の子でもだけど、イギリスで生まれ育っているので、考え方も違っています。親とぶつかってしまうのも必然です。期待を裏切らない映画で、面白かったです。
いろいろな出会いが彼を成長させています。友人、恋人、先生、隣人など、そして、スプリングスティーン。アメリカ人のブルース・スプリングスティーンの歌が、主人公の気持ちにフィットしていました。

★★★★☆ 4