今宵、212号室で2020/06/27


今宵、212号室で

「今宵、212号室で」 Bunkamuraル・シネマ
マリア(キアラ・マストロヤンニ)とリシャール(バンジャマン・ビオレ)は20年つれそった夫婦。ある日、密かに重ねていたマリアの浮気が夫のリシャールにばれてしまう。怒った夫と距離を置くため、マリアは一晩だけアパルトマンの真向かいにあるホテルの212号室に宿泊する。そんなマリアのもとに20年前の姿をしたリシャール(バンサン・ラコスト)が現れ、さらに元カレたちも次々と登場するという不思議な一夜が幕を開ける。
洒落た大人のファンタジーと思ったけど、浮気を何度もそれも大勢と重ねているマリアの事は、受け入れがたい人も多いかも。いかにもフランス?フランスってこうなの?と思ってしまうかもしれません。因みにフランス・ルクセンブルク・ベルギー合作です。
キアラ・マストロヤンニ演じるマリアが、魅力的なので、浮気されたとしても、夫はやっぱり奥さんのことが好きなんでしょう。マリアは、結婚生活も長いと、浮気もあたりまえと考えています。強引な設定は現実なのか、妄想なのか、次々といろんな人が登場しますが、この際、映画の中なので、自由で良いのです。マリアもさほど驚くこともなく、若いリシャールと愛し合ったりしています。なんだか軽いノリで、現実を受け止めて、夫婦につて考える一夜となります。この軽さも良いのですが、アパルトマンとホテル、雪の街角、それほど近代的な感じではないのですが、とても良い雰囲気なんです。ホテルの看板のネオンはちょっと点滅していて、アパルトマンの1階には映画館、カフェ(バー?)おしゃれで良かったです。

★★★★☆ 4