美人薄命2018/03/29


美人薄命

「美人薄命」 深水 黎一郎・著 双葉文庫
弁当配達のボランティアで老婆・カエと出会った、大学生の総司。片目の視力を失い、貧しい生活を送るカエは、愛し合いながらも結ばれなかった男との思い出を語り始める。残酷な運命によって引き裂かれた男との話には、総司の人生をも変える、ある秘密が隠されていた。
学校の単位を取る為の助けに、いやいや始めたボランティア。大学生の総司は、あんまりやる気がありません。昔のクラスメイトがお弁当作りを手伝っていることを知り、デートに誘えないかと考えています。さして、良い人とも思えなかったが、カエおばあちゃんと知り合ったり、ボランティア代表の話や行動を受けて、だんだん変わっていき、話も後半は面白くなっていきました。登場人物にクセがある人が多くて、焦点がボヤけ気味な気もしました。
詳しくは読んでほしいから書かないけど、老女のカエとの会話が、笑えます。
この本の章タイトルも面白いです。「全ての道は老婆に通ず」「老婆は一日にして成らず」など。