無伴奏2016/04/01

無伴奏
「無伴奏」 丸の内TOEI
1969年仙台。反戦運動や学園紛争が盛んな時代。高校3年生の響子(成海璃子)は、同級生に連れられて名曲喫茶“無伴奏”へ行く。そこで大学生の渉(池松壮亮)とその親友・祐之介(斎藤工)らに出会い、親しくなる。いつもパッヘルベルの「カノン」をリクエストする渉に次第に惹かれていくが…。
多感な時期の少女が恋をして成長していくだけの話かと思ったら、意外な展開がありました。親や社会への反発、大人への憧れが入り混じり、なんともいえない衝動に突き動かされながらも、大人への階段を上がっていく少女。時代背景が1969年~1970年代で、昭和の雰囲気が良かったです。“無伴奏”という店、タバコ、コーヒー、公衆電話、桃の缶詰、レコードなどなど。
ファッションもよく再現されています。ミニスカート、水着、男性は今よりもハイウエストでベルトをするスタイルでした。
原作は直木賞作家・小池真理子の半自伝的小説ということなので、文学好きな響子がノートに思いついたことや、誰かの言葉を書き綴ってているのも納得です。
昔の映画のようなテンポや言い回しなので、その時代を知らない人は違和感があるかもしれません。私もそんなに知らないけど。
複雑な恋愛模様に揺れ動く心情を、成海璃子は体当たりの演技で魅せてくれます。

★★★☆☆ 3+

コメント

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_ 象のロケット - 2016/04/15 12:53

日本中で反戦運動や全共闘運動が起こっていた1969年、宮城県仙台市。 女子高3年の野間響子は、学校で親友らと制服廃止運動を開始した。 ある日、友人に誘われて入ったクラシック喫茶「無伴奏」で、彼女は大学生の渉、彼の親友の祐之介、祐之介の恋人エマの3人と出会う。 渉と付き合うようになった響子だったが、やがて衝撃的な事件が起こる…。 ラブ・ストーリー。 R-15

_ 映画的・絵画的・音楽的 - 2016/04/19 17:12

 『無伴奏』を新宿シネマカリテで見ました。

(1)予告編を見て良さそうに思えたので映画館に行ってきました。

 本作(注1)の冒頭は、表紙に「DESIGN」とある大型のデッサン・ノートに、ポール・ニザンの言葉(注2)が書きつけられます。
 次いで、「We shall Overcom...

_ 花ごよみ - 2016/04/20 14:23

原作は小池真理子の半自叙伝的小説。

舞台は学生運動が盛んだった
1970年前後の仙台。
クラシック音楽喫茶「無伴奏」で
出会った男女4人の恋を描く。

主人公の高校3年生の野間響子役を成海璃子、
無伴奏で出会った響子の恋人、
堂本渉役を池松壮亮、
渉の友人、関祐之...