竹光始末2016/02/02

竹光始末
「竹光始末」 藤沢 周平・著 新潮文庫
一家の糊口を凌ぐために刀を売り、竹光を腰に仕官の条件である上意討へと向う浪人『竹光始末』。口喧しい女房を尻目に、藩の危機を未然に防ぐ『恐妻の剣』他。全6編の短編集。
この時代の普通のお侍さんたちの、生活もなかなか大変です。仕官先を探しながらも、女房子どもを食べさせていくため、大切な剣を売らないとならないとか。現代にも通じるサラリーマンのようなところがある。重要な仕事を遂行しつつも、家に帰ると強い奥さんに虐げられる。
時代小説は、歴史に名を残すような人ばかりではなく、普通の武士とその家族たちがいて、その中でも苦労や喜びがあって、日々の生活があると思わせてくれました。短編なので、主人公の性格がわかってきたと思うと、終わってしまって、また違う人の話になってしまうのが、物足りなさを感じました。