Spice -映画・本・美術の日記-

「最愛の子」　ユーロライブ（試写会）
中国の街中で3歳の息子が突然姿を消した。両親はさまざまな手段を使って必死に息子を探すが、その消息はつかむことができず、3年の時が流れた。ある日、遠く離れた村で6歳になった息子が発見される。他の家の子どもとして成長し、本当の両親のことを覚えてなくて、育ての親の母との別れを嘆き悲しむ…。
実話を基にしています。突然、子どもの姿が消えてしまった親の苦悩は、想像に耐え難いです。中国は誘拐が多いらしく、そういう親がたくさんいるのだと思います。子どもが行方不明になった親の会に参加するのだけど、他の人も自分をせめて、同じ苦しみを共有しています。息子をみつける為に、謝礼金を用意して、インターネットやチラシなどで、呼びかけるのだけど、そのお金を騙し取ろうとする人たちがいることに驚きました。ひどいです。日本でも詐欺事件が横行しているけど、そんなことはしないと信じたいです。誘拐したのは、すでに亡くなっている夫、知らずに育てた母も、悪くないのです。本当の親子も翻弄されて、なんともせつない映画です。泣けてしまいました。

★★★★☆　4