ポプラの秋2015/10/17

ポプラの秋
「ポプラの秋」 シネスイッチ銀座
大好きな父親を突然亡くし、母(大塚寧々)とポプラ荘へと引っ越してきた9歳の千秋(本田望結)は、大家のおばあさん(中村玉緒)と出会う。初めはおばあさんのことが苦手だったが、「自分は亡くなった人に手紙を届けることができる」と、不思議なことを口にするおばあさんの言葉を信じるようになり、天国の父に手紙を書き、託すことにする…。
「夏の庭 The Friends」の湯本香樹実が原作なので、そういえば共通するところがあります。子どもから見ると、おばあさんは“死”に近い存在。おばあさんが死ぬ時に、手紙を一緒に持って行ってくれるというので、それを頼ってしまいます。父を失って、落ち込んでいた主人公は、手紙を書くことで、元気を取り戻していきます。後になると、そんな人々がたくさんいて、おばあさんに救われていたことがわかります。同じアパートの住人が藤田朋子と宮川一朗太で、良い味を出していました。静かで穏やかな映画だけど、味わい深いです。

★★★☆☆ 3