ぼくたちの家族2014/04/20

ぼくたちの家族
「ぼくたちの家族」 よみうりホール(試写会)
ごく平凡な一家・若菜家。母(原田美枝子)は、物忘れがひどくなり、病院へ行くと、脳腫瘍により、余命1週間を宣告される。うろたえる父(長塚京三)、社会人の長男(妻夫木聡)は言葉も出ない。大学生の次男(池松壮亮)は、平静を装う。元気だった母が倒れたことで、もともと潜んでいた家族の問題が表面化するが、さまざまな問題に対応するために、家族は結束していく。
不治の病ものと想像するのとはちょっと違っていました。母を演じる原田美枝子が無邪気な子どものようにかわいらしく、記憶の障害で混乱しているせいで、本音を話始めるのです。嘘がなく純粋で、逆に気持ちが良いのです。妻夫木クンの役はひきこもりの過去を持ち、今は結婚し、もうすぐ子どもが生まれる会社員。生真面目で悩みをうちにため込んでしまうタイプで、中心の役なので、映画のトーンを暗くしている。対照的な弟(池松壮亮)はお気楽な性格そうにみえて、実はナイーブで、ちょっと泣かされてしまう。家族が中心の映画で、シンプルに家族を追いかけていきます。暗い中にもおかしみがあって、結構笑えるのです。
監督は「舟を編む」の石井裕也。「舟を編む」ほど話題にならないような気はするけど、佳作です。
ただ小さいお子さんも見に来ていたけど、子どもには楽しい話ではないかもしれません。

★★★☆☆ 3

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