わりなき恋2014/01/09

わりなき恋
「わりなき恋」 岸 惠子・著 幻冬舎
国際的ドキュメンタリー作家・伊奈笙子69歳。大企業の役員・久鬼兼太58歳。パリ行きのファーストクラスで、偶然隣り合った2人は、「プラハの春」のことで話したことをきっかけに親しくなっていく…。
男女の不倫恋愛の話ですが、年齢が自分より上過ぎて、ピンときません。セレブな恋愛だし、ファーストクラスってパジャマがあるのか?などと、話と関係ないところで驚いたりしていました。
岸惠子さんの文章は良いし、読みやすくて飽きずに最後まで読めましたけど、共感という点では、よくわからなかったです。実際の岸惠子さんのように美しい人なら、こういう恋愛関係があるのでしょうか。現実の70代とかけ離れているような気がします。家族関係の設定なども著者に似ているので、実体験がかなりあるのだろうなぁと思います。70代でも恋愛できるというのはうらやましいです。でも愛情だけでなく、嫉妬や情念のようなものが面倒くさく思えました。自分が淡泊すぎるのかもしれません。70歳位になっても心ときめくようなことがあるといえば、夢がありますね。