獣の奏者 Ⅳ完結編2013/05/29


獣の奏者 Ⅳ完結編

「獣の奏者 Ⅳ完結編」 上橋 菜穂子・著 講談社文庫
拒んできたが、真王(ヨジェ)の命により、エリンだけが扱える王獣を部隊として訓練する日々が始まった。過去の封印を壊し、真実が明らかにならないうちに、闘蛇と王獣は、激突するのか、その時に伝説の大災厄が再び、もたらされるのか…。

すらすらと読み進めるのですが、内容はシビアです。児童文学ではなく、大人向けファンタジーです。
生きることとは、どうして戦争があるのか等、主人公が考えたり、息子に語るところに重みがあります。人間のエゴで使われる獣に、自由を取り戻すことを訴えます。獣も人間も愛するエリンの姿は聖者のようでもあります。でも、たどりついた真実の説明が短いような気もしました。
冒頭から想像していた通りの結末でした。
世界に通じる素晴らしい話だと思います。ハリウッドで3D映画化してくれてもいいなぁと思います。ジェームズ・キャメロン監督あたりなら許します。私の許可は必要ないですね(笑)。

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