かのこちゃんとマドレーヌ夫人2013/05/14

「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 万城目 学・著 角川文庫
小学校1年生のかのこちゃんの家には、年老いた柴犬の玄三郎がいる。豪雨の日にアカトラの猫が迷い込んできて住みつき、マドレーヌと名付けられる。マドレーヌは玄三郎と会話ができ、仲良く生活している。
小学校でのかのこちゃんの生活や、猫の集会の様子など、いきいき・ほのぼのと語られるのかと思いきや、さすがは「鴨川ホルモー」や「鹿男あをによし」を書いた著者だけあって、不思議な話なのです。かのこちゃんの場面はなんだかとっても懐かしい風景で、友との運命的な出会い、夏休みの自由研究、秋祭りの縁日など。そして、なんといってもこの本の中心はマドレーヌ夫人のステキなところです。気高い性格で、頭が良く、義理がたい猫なのです。かのこちゃんとは、気持ちが通じています。笑えるだけの話ではないですが、余韻が残ります。成長するということは、せつないことでもあるんですね。ホロリとさせられちゃいました。