こっちへお入り2012/09/10

こっちへお入り
「こっちへお入り」 平 安寿子・著 祥伝社文庫
33歳独身OLの江利が、友人が通っている落語教室の発表会を見に行ったことがきっかけで、自分も落語をやるようになり、落語の世界にのめりこんでいく。
昔から伝わっている落語だけに、人間の本質を描いていることもあり、いつのまにか自分の考えも変わっていく…。
落語用語解説も載っていて、興味があってこれから行ってみたいと思っている人には、特にわかりやすいです。私は何度か寄席には行っているけど(多分15回位かな)、納得するところがいっぱいでした。
ちょっと抜けているダンナさんに、しっかり者の女房の話や貧乏長屋の話が多いことなど、そういえばそうだなぁと思いました。
落語って同じ話を何度も聞くことになるわけですが、話がわかっていても面白いんです。噺家によっても、ずいぶん印象が違って、比較する楽しみもあります。
時代小説を読んで想像している風景が、落語でも共通していて、演じて見せてくれるのです。また、寄席に行きたくなりました。

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