わが母の記2012/02/17

わが母の記
「わが母の記」の試写会へ行ってきました。
小説家の伊上洪作(役所広司)は、子どもの頃、家族と離れて育てられたことから、母(樹木希林)に捨てられたという想いを抱きながら生きてきた。父が亡くなり、少しボケはじめた母の世話を郷里である伊豆の湯ヶ島と、伊上の住んでいる世田谷の自宅へ連れてきたりして、面倒をみている。母は老いて記憶が薄れていったり、徘徊したりするのだが、昔のことを話したりすることで、捨てられたと思っていた伊上は、実は強い母の愛を知ることになる。
小説家井上靖の自伝的小説を基にしています。すでに売れっ子作家である主人公は忙しく、妻や3人の娘たちが協力します。実際の井上靖の自宅で撮影しているそうです。昭和の家の雰囲気や当時の親子関係を見ることができます。現在なら老人施設に入るところでしょうが、家族で面倒をみていくというのも昔はそうでしたね。お金持ちの家ではあるけど、家長である父親を中心に従順な妻と娘たち。子どもたちを心配している父だけど、反発されたりもします。樹木希林のボケぶりがリアルです。実際に面倒をみるのは大変でしょうが、笑いもあるし楽しい感じでした。前半はまどろっこしい気もしたのですが、後半はかなり泣けてしまいました。
最近は親子の物語が多いですね。3作続けて親子に涙しています。

★★★★☆