瞳の奥の秘密2010/09/02

瞳の奥の秘密
「瞳の奥の秘密」を見てきました。
アカデミー賞外国語映画賞受賞作です。
25年前に刑事裁判所で捜査官として働いていたベンハミン(リカルド・ダリン)はその時に担当した凄惨な事件のことが、忘れることができない。
定年したので、そのことを小説に書こうと決意し、かつての彼の上司の女性イレーネ(ソレダ・ビジャミル)を訪ねるところから話は始まります。
事件をきっかけに心が結びついたベンハミンとイレーネであったが、またこの事件ゆえに遠くに離れてしまった過去があります。
ある女性がが自宅で暴行された上に殺されて、幸せな新婚生活が一瞬にして奪われたという事件でした。被害者の夫は執念を燃やし、それに突き動かされるように、ベンハミンらも犯人探しに躍起になっていき、ついに犯人を捕まえます。しかし、解決したと思えた事件は、その後不可解な経緯をたどっていきます。そして、被害者の夫がとった行動は…。
タイトルにもあるように瞳が語る“想い”をベンハミンも知っているからこそ、犯人や被害者の夫の心を洞察することができ、事件の核心に迫っていく。
シリアスな内容なんだけど、ところどころに笑いもあり、重苦しいだけではなく、ミステリーとロマンスが絡んで、上質な映画になっています。過去の回想と、現代がうまく混じりあっています。
ブエノスアイレスの雰囲気や、映画の色合いが重厚で良かったです。目が離せなくなってしまう映画でした。

★★★★☆