スノープリンス2009/12/02

「スノープリンス」試写会で見てきました。

まさに日本版「フランダースの犬」。
草太は絵が上手な男の子。
おじいちゃんと暮らしているが、貧乏で学校にも行けない。
家柄の良い早代と仲が良いが、早代の父は娘と草太の関係を
こころよく思っていない。

犬も上手だし、これと言って悪いとこもないんだけど、
ただそのまま「フランダースの犬」なんだ。
でも、シンプルすぎて物足りなさも感じた。
ルーベンスの絵(またはそれに代わるもの)を見たいと願う所はない。
主人公は貧乏だけど、現代的な雰囲気がありすぎて、哀しさが増さない。
早代の母役の壇れいは優しくて美しい。ちょっとキレイ過ぎ!!

★★★☆☆

劇場版マクロスF虚空歌姫~イツワリノウタヒメ~2009/12/04

「劇場版マクロスF虚空歌姫~イツワリノウタヒメ~」を見てきました。

ストーリーを説明すると、長くなっちゃうのですが
西暦2059年、かつて地球に住んでいた人類は、巨大戦艦の上に、
人工の町を作って生活している。
そうちのひとつ「フロンティア」(マクロスFのFはフロンティアのこと)
が舞台。かつての地球のような街並み、路面電車も走っている。

近隣の「マクロス・ギャラクシー」出身のトップ・シンガーである
シェリル・ノームがフロンティアでコンサートを開く。
その演出に関わるパイロット養成コースの高校生早乙女アルトが主人公。
彼はかつては、歌舞伎(大衆演劇風)の女形だった。

中華料理店でアルバイトをしている女子高生ランカ・リーは、
シェリルに憧れていて、歌手志望。
アルトの計らいでシェリルのコンサートに行けることになる。

そのシェリルのコンサートの最中に未知なる敵(異星生物?)が
フロンティアを襲う。
ランカの兄オズマは特殊な民間軍事部隊SMSに所属し、
戦闘機がロボットに変型するバルキリーの部隊を率いている。
早乙女アルトも巻き込んで、敵と戦う。

1982年にTV放送していた「超時空要塞マクロス」の設定からは
後の世界の話であるらしいが、3つの要素は同じ。
『バルキリーによる“メカ・アクション”』
『パイロットとヒロインの“恋の三角関係”』
『ストーリーの要となる“歌”』

感想はというと、みんな髪型がちょっと変わっている。
あとはシェリルは、まるでフィギュア。
歌のシーンが多く、歌声がかわいくて、本当にコンサートに
行ったような気分になる。
それに、高校生の恋の行方的な、超少女マンガちっくなとこも
あるので、案外、女の子向けにできていると思う。
こっちが気恥ずかしくなっちゃうような乙女ちっくさ。
戦闘シーンは、音楽をバックに映されるシーンが多いので、
まるでダンスを見ているような感じ。
エヴァンゲリオンを見た時は、そういうのがはじめてだったから
斬新って思ったけど。

登場人物が多く、言葉が難しいし、複雑な話をまとめているので、
マクロスに詳しくないと、ちょっとわかりにくいかもしれません。
でも、単純に楽しむことができた。

誰が敵なのかもちょっとハッキリしないのと、ランカにまつわる謎も
残り、また次の映画でということになる。
もともと2作品構成で、エンドクレジッドの後に予告が流れる。

★★★☆☆

パブリック・エネミーズ2009/12/05

ジョニー・ディップ主演の「パブリック・エネミーズ」を
試写会で見てきました。

大恐慌時代、伝説の銀行強盗ジョン・デリンジャー。
銀行強盗と、逃亡と、運命の女性との出会い。
大胆不敵な手口と、弱者には優しい男。

海賊やら、スプラッターな床屋やら、ちょっと変わった役が
多かったジョニー・ディップですが、今回はシルクハットに、
高級な黒いスーツやコートを着こなしていて、本当にステキでした。
おまけに、仲間は裏切らず、愛する女は最後まで守るという姿勢が、
かっこいい。
強盗する時も、紳士的でした。
男の美学を堪能できます。
銃撃シーンが多くて、誰が誰だかちょっとわからないとこもあるけど、
音楽もスタイリッシュ、満足しました!

★★★★☆

東京ミッドタウン☆イルミネーション2009/12/06

東京ミッドタウンのイルミネーションを見てきました。
過去のイルミネーションよりも、少しづつスケールアップして
いるみたいです。
見学者も年々増えている気がします。

Q&A2009/12/07

「Q&A」恩田陸・著を読みました。
大型ショッピングセンターで起きた大惨事。
果たして原因は?その前にどんな事故?事件だったのか?
全てQ&A形式で語られる、新しいタイプの小説でした。
事故後の聴き取り調査のような展開で始まり、
どうもすごい事故があったらしいと読み進みます。
それが、いろいろな立場の人が証言することによって、
どんなことがあったのか、想像を膨らませていく。
だんだんと、気持ち悪い内容が出てくるのですが、
もともとの原因はハッキリしない。
聴き取り調査だけではなく、いろいろな人の会話のような
Q&Aも増えていきます。
事故の異質さだけでなく、時がたってからの影響もあって、
薄気味悪く、印象に残る小説でした。
好奇心をかきたてられ、特に主人公もいないこの不思議な
形式の小説は、やっぱり面白いと思います。

カレッタ汐留☆イルミネーション2009/12/08

カレッタ汐留
カレッタ汐留のイルミネーションは毎年見に行っています。
よく近くを通るので、ついでに見ている感じです。
今年は葉加瀬太郎さんのプロデュースだそうです。
情熱大陸の曲も流れました。

かいじゅうたちのいるところ2009/12/09

「かいじゅうたちのいるところ」を試写会で見ました。
モーリス・センダックの絵本を映画化したものですが、
絵本はすご~く短い話なのに、映画になるのかなと思いました。

8歳のマックスはお母さんとケンカして家を飛び出します。
どんどん走っていって、船にも乗ってどんどん漕いで行くと、
かいじゅうたちが住んでいる島に着きました。
かいじゅうたちはマックスを食べようとしますが、
マックスの機転で、自分は強くて王様だから、食べちゃダメと
言います。そして、かいじゅうたちの王様となるのです。
はじめに仲良くなったキャロルをはじめ、6人(匹?)の
かいじゅうと生活を共にしますが、かいじゅうたちには
いろいろな問題もあるようです。

かいじゅうは表情も豊かで、怖い顔だけど、どこか愛らしくて、
よくできていました。
子ども向けのかわいらしい話かと思うとそうでもなかったです。
まず、かいじゅうたちとマックスが、予想以上に動きが機敏で、
力加減を知らない小さな子どものように駆け回ったり、暴れたり、
ちょっと暴力的に感じました。
仲間から距離をおいていているかいじゅうKWと、キャロルの
関係が難しくて、好きあっているのに、いがみあっている家族の
ような、夫婦のような、なんだか人間社会にもありそうな感じ。
王様マックスがみんなをうまくまとめてお話が進むのかと思うと、
そうでもなく、友情らしきものは生まれたのかもしれないけど、
わかりやすいハッピーエンドを求めると、ちょっと違うような
気がしました。

★★☆☆☆

千年の祈り2009/12/10

映画「千年の祈り」を見ました。
原作が大好きですし、ウェイン・ワン監督ならこの話にはピッタリ
と思いました。
脚本には原作者のイーユン・リーも参加しています。

妻に先立たれ、北京で暮らす父が、アメリカで1人暮しの娘を、
訪ねてきます。
娘は仕事に行っているので、父親は部屋で過ごしたり、娘のために
料理を作ったり、公園に行って、カタコトの英語で、ご婦人とお話
したりしています。
父娘の関係がしっくりいってないことが見てとれます。

公園で話すイラン人のご婦人とは、母国語が違っていても、わかり
あえるのに、父と娘は、本当はお互いに思いやっているのに、わか
りあえないのです。

父親役のヘンリー・オーが、私はとっても良いと思いました。
彼の行動を見ているだけで、すご~く楽しかったんです。
父は心配しているのに、冷たい反応をする娘。
いろいろ話かけても、あまり返事もしない。
映像も暗い感じが続きます。
娘役は「ジョイ・ラック・クラブ」に出ていたフェイ・ユー。
感情を内に秘めた娘役、ウマいし、美しいです。

お互いが向き合うことで、新しい二人の関係ができたような、
気持ち良い余韻を残す映画です。
この映画のテンポや構図は小津安二郎監督作品を彷彿とさせます。

偶然、この日は上映後にプロデューサーの木藤幸江さんのトーク
ショーがあって、映画の裏話がいろいろ聞けて、面白かったです。
プロデューサーという仕事ことや、監督との出会いや、監督の人柄
など、いろいろ聞けてラッキーでした。
質問も受け付けてくれて、映画を見た後だけに、わざと字幕を付け
ていない部分があるのですか?と聞いた人もいました。
ペルシャ語と中国語に、ほとんど字幕がないので、見ている私たち
も、言葉が通じないもどかしさを感じさせられるのです。
これは監督のこだわった部分で、どの国で公開する時も、そのよう
にしてもらったそうです。

★★★★☆

野口久光の世界2009/12/13

「グラフィックデザイナー野口久光の世界」展へ行ってきました。

この展示はフランス映画のポスターが中心です。
ジャン・ギャバン、ブリジッド・バルドー、ジェラール・フィリップなど。
俳優さんに似ているだけでなく、独特の味があります。
背景の色合いも良いんです。
文字も手書きなんだけど、読みやすいです。
直筆のノートや手書きの同人誌も展示されていて、
まるで活版印刷のような美しい字が書かれていました。

大林宣彦監督の映画の絵もいくつか描いていましたね。
「はるかノスタルジィ」「ふたり」。

フランソワ・トリュフォー監督が「大人は判ってくれない」の日本の
ポスターを見て気に入り、次回作の絵を頼みたいと言ったのですが、
結局、実現されず、でも「二十歳の恋」という映画に、野口久光の
描いた「大人は判ってくれない」の絵を登場させています。
よほど気に入ったのでしょうね。

恵比寿ガーデンプレイス☆イルミネーション2009/12/15

「千年の祈り」を恵比寿ガーデンプレイスにある映画館で見たので、
その時の写真です。
バカラのシャンデリアです。豪華でした。