紙屋ふじさき記念館 麻の葉カード2024/12/27



「紙屋ふじさき記念館 麻の葉カード」 ほしお さなえ 角川文庫
大学生の百花は叔母に誘われて行った「紙こもの市」で紙の世界に魅了される。会場で紹介されたイケメンだが仏頂面の一成が、大手企業の一族で記念館の館長と知る。苦手な人だが、百花が作ったカードなど気に入られ、更に一成の祖母にも誘われて、記念館でバイトすることになる。素っ気ない態度の一成だったが、和紙に詳しくて、デザインの仕事で才能を発揮している姿を見たり、一緒に仕事をしていくうちに関係がかわっていく。
紙こもの市というのが、紙博や文具女子博を思わせます。百花はもともと紙が大好きで、自分で小物などを作っています。それが一成の目に触れ、紙こもの博に出すものを作って、それ販売を手伝うのが、始まりでした。閑古鳥が鳴いている記念館も、百花のアイデアを取り入れて、変わっていきそうです。シリーズの1冊目だから、これから進展がありそうで楽しみです。記念館があるのは、日本橋のようで、界隈の様子がいろいろ出てきました。