リボルバー ― 2023/10/08
「リボルバー」 原田 マハ・著 幻冬舎文庫
パリのオークション会社に勤務する高遠冴の元にある日、錆びついたリボルバーが持ち込まれた。それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。持ち主は女性で、なぜ彼女の元に?真贋は?調べを進めるうちに、冴はゴッホとゴーギャンの知られざる真実に迫っていく。
少し前にゴッホが自殺に使ったとされるリボルバーが、オークションにかけられたというニュースがあったけど、あれをもとに話を考えたのだろうか。原田マハさんは「たゆたえども沈まず」でもゴッホの話を書いていたけど、またどんなゴッホが、描かれているのだろうかと興味深かったです。ゴッホの最期は謎のまま、自殺かどうかもよくわからないのでは。この本の内容もありうるかもしれないと思わせます。主にゴッホとゴーギャンの関係についてでした。ゴーギャンがゴッホの事をどう思っていたのかが印象に残りました。ゴッホの独特の絵が先を行き過ぎている事も理解しています。ゴッホの絵は、未来永劫、忘れさられる事もなく、人気を博していくのだろうなと思います。もちろんゴーギャンも素晴らしいです。どちらかと言えばゴーギャンの事がわかる本でした。ライバルがいて、影響を受けて進化していくという事もあります。この本の主人公・冴も、親友がサザビーズ・ニューヨークで働いていて、影響を与え合っているかなと思います。
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