銀杏手ならい ― 2023/04/19

「銀杏手ならい」 西條 奈加・著 祥伝社文庫
子に恵まれず離縁され、実家の手習所『銀杏堂』を継ぐことになった24歳の萌。女先生と侮る悪童らに振り回されながら、忙しない日々を送っていた。ある朝、銀杏堂の門前に女の捨子を見つける。自身も血の繋がらぬ両親に愛情深く育てられた萌は、その子を「授かりもの」として育てることを決心するが…。
子どもたちには、いろいろ事情があり、思い通りに行かない事もあります。ましてはこの時代は、親の身分により、将来が決まります。商人であっても、長男かどうかで、変わるし、今よりも難しいです。でも時代小説でも、現代に通じるものも多いです。勉強が苦手な子どもも、素晴らしい才能があり、それを伸ばしてくれる先生もいました。主人公はまだかけだしの師匠だけど、子どもたちに愛情を注いでいて、ちゃんと伝わっていくようです。子どもの成長と、先生としての成長も感じて、今後良い先生になっていくのだと感じました。母としても、頑張るだろうし、血の繋がりよりも強い絆ができていく事でしょう。
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