豆の上で眠る ― 2023/04/04

「豆の上で眠る」 湊 かなえ・著 新潮文庫
小学校1年生の時、結衣子の2歳上の姉・万佑子が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、2年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微かな違和感を抱き続けている。姉は、あなたは本物なのか。
タイトルはアンデルセン童話の「えんどうまめの上にねたおひめさま」から来ているようです。姉妹の思い出でもあり、内容にも関係づけています。
小さい頃の話、姉がいなくなった頃、その後に家族が必死に探す様子と、大人になっている結衣子が、疑いを抱き続けているのが、順番に語られます。大人になった頃は、姉が帰って来ている事はわかりますが、まだ詳しい事ははわかりません。読者としてはどのように姉が帰って来たのか、なかなかわからず、ミステリアスでした。だんだんと経過がわかってきます。更に最後に明かされる真実があります。それを知ってもなんだかスッキリしなかったです。両親の対応にも疑問を感じました。
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