食堂のおばちゃんの「人生はいつも崖っぷち」2023/03/12



「食堂のおばちゃんの「人生はいつも崖っぷち」それでも、今がいちばんしあわせ」山口 恵以子・著 光文社知恵の森文庫
「食堂のおばちゃん」の著者の書き下ろし初エッセイ。
55歳で松本清張賞を受賞、人気作家となった著者ですが紆余曲折の半生を綴る。
漫画家志望の少女から脚本家を目指し、さらには「食堂のおばちゃん」として働きながら小説家デビューへ。
アラ還、独身、大酒飲み……でも夢は叶う。
「工場のおばちゃん 明日の朝子」という本では、お母さんをモデルとして描いていたので、子ども時代は想像できました。その後の作家デビューや、賞をとってから、インタビュー対応など、裏側がよくわかりました。
家族のことは「工場のおばちゃん 明日の朝子」は創作も入っているので、違うところもあるし、その後のことなども語られていました。お母さんとの関りがとても強いと思いました。仲の良い母娘はいっぱいいるけど、ちょっと群を抜いているように思いました。
一緒に暮らす猫のことや、食堂の仕事での奮闘ぶり、何度もお見合いに挑戦したことなど、クスっと笑えることも多くて、面白かったです。「食堂のおばちゃん」シリーズに、生かしています。失敗も小説のネタになるからと、クヨクヨしない元気な人でした。