うつくしが丘の不幸の家2022/11/08


うつくしが丘の不幸の家

「うつくしが丘の不幸の家」 町田 そのこ・著 創元推理文庫
海を見下ろす住宅地に建つ、築21年の3階建て一軒家を購入した美保理と譲。一階を美容室に改装したその家で、夫婦の新しい日々が始まるはずだった。だが開店2日前、近隣住民から、ここが「不幸の家」と呼ばれていると聞いてしまう……。
短編連作形式で、その家に住んだ人の話でした。お隣はおばあさんで、なかなか素敵な人です。不幸の家なのか、過去に遡りながら、話が進み、それぞれに意外な繋がりもありました。面白い構成です。
終わり良ければ総て良しな話で、どの話も読むのがちょっと辛い境遇だったりします。かわいそう、恵まれていない?と思いながら読んでいくと、だんだん心温まる話になっていきます。人とのつながりや、親切を受ける事もあります。家族でぶつかり合うこともあるけど、良い方向へ進んでいきました。面白かったです。