響きあう名宝 曜変・琳派のかがやき2022/10/11



「響きあう名宝 曜変・琳派のかがやき」 静嘉堂@丸の内
まだ行った事がなかった美術館、世田谷区にあった静嘉堂文庫美術館が、丸の内(東京駅近く)へ移転して、新スタートしたそうです。移転先も重要文化財建築の明治生命館の1階で、建築を生かした重厚でオシャレな空間になっていました。明治初期から昭和前期にかけて集めた名品を所蔵しています。有名な国宝・曜変天目を実際に見たのは初めてです。絵画も、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一など、有名どころの絵をはじめ、俵屋宗達の国宝《源氏物語関屋澪標図屏風》や、たくさんの重要文化財を鑑賞できました。
周囲に美術館が多くて、世田谷区にあった頃より行きやすい場所のように思います。三菱一号館美術館に近いです。

鉄道と美術の150年2022/10/12



「鉄道と美術の150年」 東京ステーションギャラリー
日本初の鉄道が、新橋ー横浜間で開業、それから150年。鉄道開業の前後から、現代まで、鉄道モチーフの多くの作品が描かれました。浮世絵、洋画、写真など、多岐に渡る作品が、一度に見ることができて、期待以上に面白かったです。知っている画家の見た事ない作品や、新しい発見がありました。鉄道好きじゃなくても、楽しめると思います。

京都祇園もも吉庵のあまから帖32022/10/13


京都祇園もも吉庵のあまから帖3

「京都祇園もも吉庵のあまから帖3」 志賀内 泰弘・著 PHP文芸文庫
かつて一世を風靡しながら、不慮の事故で行方を晦ました歌舞伎役者が、15年ぶりに京都に姿を現した理由とは。茶会の準備で老舗和菓子屋の女性が見せた「おもてなし」の神髄。ようやくお店出しが決まった舞妓に思わぬ事態が…。花街祇園にひっそりと佇む一見さんお断りの甘味処「もも吉庵」を営む元芸妓・もも吉と、そこに集い、慎ましくも誇り高く生きる人々の哀歓を描いた連作短編集。
老舗和菓子屋で、社長秘書になった女性、舞妓の修行中の女性、何度の出てくる人もいるし、単発に出てくる人もいます。特に和菓子屋の朱音ちゃんは、気になります。仕事がのろいと言われながらも、心優しく、何にでも一所懸命です。本人は落ちこんでいるのに、多くの人の心をとらえているようです。
心配なのは、舞妓のお店出しが決まったのに、過去のトラウマから、話せなくなってしまった奈々江ちゃんです。芸妓をやめて、タクシードライバーに転身している美都子が、奈々江ちゃんのお店出しのために、芸妓に戻るというのは、ちょっと驚きました。奈々江ちゃんを妹分として、挨拶して回ります。タクシードライバーもやりながらです。個人タクシーだから、融通がきくのかもしれませんが、簡単に復帰できるのですね。おそらく一時的だと思いますが、さてどうなるのでしょう。奈々江ちゃん、元のように話せるようになるのはいつでしょう。続きが気になります。

誕生日ランチ2022/10/14



誕生日月になったので、友人がお祝いをしてくれました。
大手町の“common cafe”というお店を予約してくれていました。
サラダはビュッフェスタイル、ドリンクバーもあり、メインはお肉と、白身魚の入ったコロッケでした。前菜と軽めのパスタも付いています。デザートがお誕生日プレートにしてくれました。お祝いしてもらって嬉しいです。お店もステキでした。前を通ったことはあったと思うけど、知らなかったです。この日は全て予約でいっぱいになっていました。

千夜、一夜2022/10/15


千夜、一夜

「千夜、一夜」 シネスイッチ銀座
北の離島にある美しい港町。登美子(田中裕子)は30年前に突然姿を消した夫の帰りを待ち続けている。漁師の春男(ダンカン)は彼女に思いを寄せているが、彼女がその気持ちに応えることはない。そんな登美子の前に、2年前に失踪したという夫・洋司(安藤政信)を捜す奈美(尾野真千子)が現れる。奈美は自分の中で折り合いをつけて前に進むため、洋司がいなくなった理由を求めていた。ある日、登美子は街中で偶然にも洋司の姿を見かける。
何故、夫はいなくなってしまったのか、失踪、事故、拉致の可能性だってあります。わからないまま、待ち続けるのが、辛い事が感じられます。尾野真千子演じる奈美の夫探しを手伝う登美子、ある意味、奈美は過去の自分のような存在です。でも奈美は、夫の事はあきらめて、次の人生を歩もうとしています。どちらが正解という事はないけど、そういう人生もあります。
漁師町の生活、幸せだった過去、子ども時代の苦労、複雑な心情の女性を演じている田中裕子がリアルです。暗いトーンの映画だったけど、救いも感じられて良かったです。

★★★★☆ 4

オムライスセット2022/10/16



“たいめいけん日本橋三越店”で、オムライスを食べました。ボルシチとコールスローサラダが付いています。食費サンプルのようにきれいですね。なめらかない玉子でした。美味しくいただきました。

耳をすませば2022/10/17


耳をすませば

「耳をすませば」 丸の内ピカデリー
スタジオジブリのアニメ映画「耳をすませば」の主人公2人が大人になった10年後をオリジナルストーリーで描く。
読書好きな中学生・月島雫は、図書貸出カードでよく名前を見かけていた天沢聖司と最悪の出会いを果たす。しかし雫は聖司に大きな夢があることを知り、次第に彼にひかれていく。そんな聖司に背中を押され自身も夢を持つようになる雫だったが、聖司は夢をかなえるためイタリアへ渡ることに。2人は離れ離れになってもそれぞれの夢を追い、10年後に再会することを誓い合う。それから10年が過ぎた1999年。出版社で働きながら夢を追い続ける雫は、イタリアで奮闘する聖司を想うことで自分を奮い立たせていたが……。
大人になった雫と聖司を清野菜名と松坂桃李が演じ、中学時代の2人は安原琉那と中川翼。監督・脚本は「ツナグ」「約束のネバーランド」の平川雄一朗。
有名なアニメの10年後はどうなっているか、確かに気にはなるけど、想像と違かったら、嫌だなぁとか、実写にする事で、イメージの違いも出るだろうなぁと思っていました。まぁまぁアニメのイメージに近い感じはしたものの、乙女な少女漫画みたいな感じもしました。良かったのは、アニメで見た風景が、実際に見る事ができた事と、バロンの人形はよく似ていたかも。
話は、あんまり説得力はなかったです。
中学生の雫が、ちょっと大袈裟な演技でした。アニメを見てない人も、過去の部分もあるから、わかるようになっています。過去と現在が、かなり頻繁に入れ替わって構成されています。現在と言っても、今よりも前の話なので、すでに懐かしい時代になっています。スマホもなく、公衆電話でテレホンカードで電話していました。イタリアに行った時は、地球の歩き方かな、ガイドブックを見ながら、目的地を探してました。今はもうみんなスマホなのかなぁ。海外にずっと行ってないから、わからないけど。
アニメでは「カントリーロード」がテーマ曲だったけど、実写版は「翼をください」を使っていました。エンディングは女優の杏さんの歌になっていて、きれいな歌声でした。

★★★☆☆ 3

学年誌100年と玉井力三2022/10/18



「学年誌100年と玉井力三」 日比谷図書文化館
日本独自の出版文化である児童雑誌「学年誌」。1922(大正11)年に初めて学年別学習雑誌として『小學五年生』と『小學六年生』が創刊されました。その発行部数が最も多かった1950年代から70年代にかけて表紙画を手がけたのが洋画家・玉井力三を中心にした展覧会です。
流行や世相を反映した姿の男の子と女の子が笑顔で表紙を飾るスタイルの表紙を描き続けました。
ニコニコ笑顔の少年・少女、知っている絵だけど、知られざる画家でした。ずっと見ていたけど、そんなに意識して見ていなかったです。写実的で、流行も入れて、季節も考えられていました。夏はプールやスイカを持っていたり、秋は運動会、12月はクリスマス、1月は振袖という風に。オリンピックや、万博の時は、それとわかるような絵になっていますし、時々、他の人も一緒に描かれていたりしました。長嶋茂雄とか。野球が人気なのがわかります。バレーボールを持っているのもありました。「めばえ」「幼稚園」など、小学生以下の雑誌には、もう少し小さい子どもの絵になっています。近頃はまだあるのかなと思ったら、今も出ているのですね。今はポケモンなどイラストや写真を使った表紙になっていました。


京都祇園もも吉庵のあまから帖42022/10/18



「京都祇園もも吉庵のあまから帖4」 志賀内 泰弘・著 PHP文芸文庫
楽しいはずの修学旅行で、終始沈んだ表情の女の子が抱える事情とは。
病のため職を失った男が、無銭飲食をしようとするのだが…。
声を失った舞妓と、駆け出しの料理人の淡い恋。
京都・祇園の片隅にひっそりと佇む甘味処「もも吉庵」を中心にした人情物語。
シリーズ第4弾。
それぞれに事情があり、もっとこうしたら良いのにと思っても、なかなかうまくいかないものです。もも吉庵のすぐ近くに仕出し専門の料理屋があり、そこで修業中の少年は、施設で育ち、母に捨てられたと思って育っています。苦労が多いし、料理人としては一番下っ端です。母が会いに来ても拒否してしまいます。舞妓になったばかりのもも奈と仲良くなるのですが、もも奈(奈々江)はトラウマで声を出すことができません。
麩もちぜんざいは、毎回出てくるけど、それだけではなく、京都の有名な和菓子が、たくさん出てきます。架空のお菓子もあるだろうけど、実際のお菓子が多いのだと思います。京都のお菓子に詳しくないので、知らないものばかりです。恐らく、作者は甘党なのではないかなぁ。

四畳半タイムマシンブルース2022/10/19



四畳半タイムマシンブルース」 ユナイテッドシネマ豊洲
大学生の「私」(声:浅沼晋太郎)が暮らす、京都・左京区の古びた下宿「下鴨幽水荘」。ある夏の日、下鴨幽水荘で唯一のエアコンが使えなくなってしまう。悪友の小津(声:吉野裕行)が昨晩、リモコンを水没させてしまったのだ。「私」が映画サークルの明石さん(声:坂本真綾)と対策を協議していると、田村(声:本多力)という名の見知らぬ男子学生が現れる。田村は25年後の未来からタイムマシンに乗ってやってきたという。その話を聞いて、タイムマシンで昨日の夜に戻り、壊れる前のリモコンを持ってこようと考える。しかし、小津たちが勝手気ままに過去を改変しようとする……。
タイムマシンと言っても、本格SFという感じではなく、日常の些細な修正をしようとします。しかし、過去を変えることで、不都合が生じるのではないかと、もしかしたら、大変危険なことなのかと考え始めます。1日前に戻ると、1日前の自分や、他の人も重複していることになるのです。自分と会ってしまって良いのかどうか、会わないように前日の行動を思い出しながら、過去が変わらないようにしていきます。自分勝手な行動をとる人も出て、混乱していきます。パラレルワールドのように、重複した世界があるのか、考え過ぎると難しい問題です。それでも、辻褄が合ってくるような気がしてきます。全てが起こるべくして必要な出来事だったのだと思います。
個性あふれる絵、クセが強い大学の仲間や先輩たち、面白いかったです。独特の世界観で、芸術的でした。そして、京都の雰囲気がとても良いのです。主人公の想い人、明石さんは可愛かったです。配信のアニメだけど、限定で劇場公開しているようです。観に行けて良かったです。

★★★★☆ 4