トップガン マーヴェリック2022/06/11


トップガン マーヴェリック

「トップガン マーヴェリック」 TOHOシネマズ日比谷
トム・クルーズを一躍スターダムに押し上げた1986年公開の世界的ヒット作「トップガン」の続編。アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリック(トム・クルーズ)が教官として帰ってきた。空の厳しさと美しさを誰よりも知る彼は、守ることの難しさと戦うことの厳しさを教えるが、訓練生たちはそんな彼の型破りな指導に戸惑い反発する。その中には、かつてマーヴェリックとの訓練飛行中に命を落とした相棒グースの息子ルースター(マイルズ・テラー)の姿もあった。ルースターはマーヴェリックを恨み、彼と対峙するが……。
ヒロインは今回は前作とは変わって、ジェニファー・コネリーが出ていました。アイスマンを演じたヴァル・キルマーも出演しています。
話もよくできているし、楽しめました。前作とのつながり方が巧みです。
映画館が賑わっていた時代の、正しい娯楽作品という感じがしました。どこか懐かしいけど、先進的でスカッとする映画になっています。大きいスクリーンで観た方が面白いですよと、声を大にして言いたいです。前作で、マーヴェリックの相棒だったグースの息子は「セッション」のマイルズ・テラー、親子らしく似た雰囲気がありました。恋愛のシーンは、そんなになくても良い気がしましたけど、デートで観る映画でもピッタリな気がします。でもどちらかと言えば、男性に人気がありそうです。前作を観たのはずいぶん前で、復習もしていなかったけど、観ているといろいろ思い出してきました。ちょっと映像も使われているので、わかりやすくなっています。映画はこうあるべきというお手本のようでした。

★★★★☆ 4

七十歳死亡法案、可決2022/06/12


七十歳死亡法案、可決

七十歳死亡法案、可決」 垣谷 美雨・著 幻冬文庫
高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。施行まで二年、宝田東洋子は喜びを噛み締めていた。義母の介護に追われた十五年間。能天気な夫、引きこもりの息子、無関心な娘とみな勝手ばかり。やっとお義母さんが死んでくれる。東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。
衝撃的な法案です。なんだか怖い話なのかと思ったらそうでもなく、終始おかしさもありました。でも、考えさせられます。もちろんこんな法案は反対ですけど、昔は姥捨て山なんてこともありました。
中心となるのは50代主婦、嫁姑問題や、引きこもりというかニートの息子、いろいろと問題を抱えています。主人公の気持ちになると、大変なのに、誰も味方がいない状態です。身勝手な夫の考え方や、夫の姉妹たちもなんでしょう。ムカつきます。娘も冷たい気もするけど、気持ちは一番理解できるかもしれません。
義母は、我儘すぎでした。八方ふさがりになって、やっと行動を起こすのです。法案のせいで、いろいろな考えが噴出してきます。面白くて、どんどん読めました。

任侠サーカス キズナたちの挽歌2022/06/13


任侠サーカス

「熱海五郎一座 任侠サーカス キズナたちの挽歌」 新橋演舞場
暴対法により社会から徹底的に排除されるヤクザたち。ここ「任侠熱海組」も例外ではない。二代目の不甲斐なさと、組員の高齢化が追い討ちとなり廃業寸前。
この危機を脱するため、若頭(三宅裕司)たちは三代目を探していた。ある勘違いによりサーカス団員の木下(塚田遼一)に継がせることになった。
道化師であり、猛獣使いでもある木下は、その才能をヤクザ稼業で爆発させる。しかし、その才覚が敵対する女組長(浅野ゆう子)を刺激、マル暴の刑事たちをも巻き込み、全面戦争へと突入するが……。
ここ数年は毎年観ています熱海五郎一座。いつも女優さんが1人か2人ゲストで来るのですが、今回のゲストは浅野ゆう子さんと共に、珍しく男性ゲストでジャニーズA.B.C-Zの塚ちゃんでした。1人だけ若いし、アクロバティックに大活躍でした。やはりジャニーズはすごいです。バク転を4連続したり、バク宙もします。歌にダンス、アクションも1日2回の公演なのに、すごい元気でした。他の一座のメンバーが高齢化している上に、今回は老人役も多かったから、更にコントラストがありました。
相変わらず、昭和っぽいドタバタとした笑いを届けてくれて面白いです。いつも前説や、エンディングのトークも面白いです。
伊東四朗一座の時、下北沢の本多劇場での公演からなるべく観ているのですが、全部ではないのです。浅野ゆう子さんがゲストなのは2回目だそうで、前回は観ていないなぁと思いました。

丸美屋商品詰め合わせ2022/06/14



丸美屋のクローズド懸賞で当たったもの。私ではなく、母が集めた応募マークですが。Wチャンス賞が当たったようです。残念賞みたいな感じ。

京のきつねうどん2022/06/15



銀座“京うどん きつね庵”の京のきつねうどん。九条ネギ美味しいですね。甘く味付けした油揚げが、小さめに切ってあるから、食べやすいです。
「トップガン マーヴェリック」に行く前に食べました。

キウイレアチーズ2022/06/15



東銀座の“プロント”にて、観劇前に食べました。キウイの爽やかさと、レアチーズケーキ、合いますね。

錦繍2022/06/16


錦繍

「錦繍(きんしゅう)」 宮本 輝・著 新潮文庫
「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」と始まり、運命的な事件ゆえ愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る……。
離婚した男女の往復書簡で語られる小説です。私はあまり本を何度も読み返したりしないのですが、この本は読むのは2回目です。ずいぶん前に読んで、感動したのは覚えているのですが、内容がどういうものだったかは、霧の中でした。再度読んでみても、あまり思い出さず、新鮮な気持ちで読めました。
お互いが、孤独や後悔の中で生きてきたのだけど、手紙を往復することによって、過去が埋められたり、書くことで自分の本当の気持ちが整理できたことで、次の一歩を踏み出していくような、再生の物語でした。何と言っても印象的だったのは、冒頭の文のリズムの良いことです。映像も思い浮かんできます。そこだけはなんとなく覚えていました。冒頭だけではなく、全体的にリズムの良い文章でした。読み手にとっては、離婚した男女に、何があったのか、気持ちがどうだったのかと明らかになっていき、面白かったです。老夫婦がオーナーの素敵な喫茶店も出てきました。

ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス2022/06/17


ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス

「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」 TOHOシネマズ日比谷
元天才外科医で最強の魔術師ドクター・ストレンジの活躍を描くマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の「ドクター・ストレンジ」シリーズ第2作。2016年に公開されたシリーズ第1作以降も、「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」(18)、「アベンジャーズ エンドゲーム」(19)、そして「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」(21)など一連のMCU作品で活躍してきたドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)が、禁断の呪文によって時空を歪ませてしまったことによって直面する、かつてない危機を描く。マルチバースの扉を開いたことで変わりつつある世界を元に戻すため、アベンジャーズ屈指の強大な力を誇るスカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)に助けを求めるストレンジ。しかし、もはや彼らの力だけではどうすることもできない恐るべき脅威が人類に迫っていた。その脅威の存在は、ドクター・ストレンジと全く同じ姿をした、もう一人の自分だった。
マルチバースは、難しくなってきて、パラレルワールド的なものと思っています。他の世界に行くと、もう1人の自分がいて、いろいろなベネディクト・カンバーバッチを見ることができます。多くの世界が、違うところは面白いですけど、なんだかまとまりはないです。ワンダは悪役キャラになっていいのか。
久しぶりのサム・ライミ監督だし、一応観ておこうかなと思って、上映ギリギリになってしまいました。SFなんだけど、ゾンビもののような話でした。映像はきれいだけど、アニメみたいな、現実味がどんどんなくなってきました。マーベルシリーズは次々と繰り出されていくので、どこまで観ようかと悩んでしまいます。
「ドクター・ストレンジ」は前作の方が面白かったかなぁ。
ドクター・ストレンジの元恋人役は、レイチェル・マクアダムス、相変わらず可愛いらしいです。新しく登場したアメリカ・チャベス役でソーチー・ゴメスは、まだこれから話があるのかなぁ。

★★★☆☆ 3

ゲルハルト・リヒター展2022/06/19




「ゲルハルト・リヒター展」 東京国立近代美術館
ドイツ・ドレスデン出身のゲルハルト・リヒター(1932-)。リヒターは油彩画、写真、デジタルプリント、ガラス、鏡など多岐にわたる素材を用い、具象表現と抽象表現を行き来しながら、人がものを見て認識するという原理に、一貫して取り組み続けてきました。
画家が90歳を迎えた今年2022年、画家が手元に置いてきた初期作から最新のドローイングまでを含む約110点、約60年の画業が紹介されています。
ドイツを代表する現代アートの巨匠ですが、私は映画「ある画家の数奇な運命」を観るまで知りませんでした。作品も今まで生で見たのは2点だけ。
東京都現代美術館の収蔵品と、先日の「自然と人のダイアローグ」で見た雲の絵です。
映画では、ナチ政権下のドイツで、芸術を愛する叔母の命を安楽死政策によって奪われた男が主人公。終戦後に東ドイツの美術学校へ行くのだが、叔母を死へ追い込んだ者との因縁、ベルリンの壁が築かれる当時ことも出てきました。映画は全てが真実ではないかもしれないのですが、映画の中で創作活動をするシーンに作品が出てくるのです。それに興味を持ちました。
写真から精密に描いた絵の上に、刷毛で表面を刷って、ピンボケのようなフォトペインティングシリーズ、抽象的な絵画にも、見えないイメージが隠れていたりします。



来館者は、若い方が多く、オシャレな人が多かったです。開催したばかりだけど、混んでいます。とても良かったです。