夢の浮き橋 橋廻り同心・平七郎控62022/03/27



「夢の浮き橋 橋廻り同心・平七郎控6」 藤原 緋沙子・著  祥伝社文庫
シリーズ第6弾。
「この世の中の、すべての人があの人をどう言おうと、私だけは信じてあげたいのです」組紐屋のお幸は盗賊の疑いをかけられた与七をそう言ってかばった。16年前、永代橋の崩落で両親を失い、心に深い傷を負ったお幸を癒したのが愛する与七だった。だが深まる疑惑に、橋廻り同心立花平七郎が心を鬼にする……。
短編ですが、今回は3作なせいか、ちょっと長いので、じっくりした深い内容でした。他の巻は4作が多かったです。1つ1つ良い話でした。この表紙の絵も素敵です。1作目の話で、故郷で見た螢の光景だと思います。一緒に江戸へ出て、結婚を誓ったはずだったのに、別の方向へ行ってしまった恋人たちの話でした。男も女も苦難の連続だったようで、なかなか人生はままならないです。