阿佐ケ谷姉妹ののほほんふたり暮らし2022/01/18


阿佐ケ谷姉妹ののほほんふたり暮らし

「阿佐ケ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」 阿佐ヶ谷姉妹・著 幻冬舎文庫
40代・独身・女芸人の同居生活はちょっとした小競合いと人情味溢れるご近所づきあいが満載。エアコンの設定温度や布団の陣地で揉める一方、ご近所からの手作り餃子おすそわけに舌鼓。白髪染めや運動不足等の加齢事情を抱えつつもマイペースな日々が続くと思いきや……。地味な暮らしと不思議な家族愛漂う往復エッセイ。
お二人とも文章が上手で、面白かったので、すぐに読めました。NHKでドラマにもなっていましたね。阿佐ヶ谷姉妹を大好きと言わなくも、そんなに嫌いという人はいないのじゃないかと思います。タイトルのように「のほほん」という言葉が合うし、一部の芸人と違ってガツガツとしていないところが、私は大好きです。庶民的ではあるけれど、そこはかとなく品があって、間違っても失言などしそうにないです。それは基本的な考え方がちゃんとしていて、裏表がない2人だからです。阿佐ヶ谷の町は、ご近所づきあいも良いというけど、人柄からみんなが親切にしてくれるのではないでしょうか。しかし、この本を読んで、ドラマも見て、2人の性格がもっとよくわかりました。ミホさんは一人が好きで、マイペースだし、エリコさんは人懐っこい感じがしました。今は別々の部屋で、同じアパートを借りて住んでいるそうですが、ちょうど良い距離ですよね。仲は良くても、仕事でも家でも一緒だと大変かも。ミホさんは一人っ子のせいか辛いようで、エリコ過多になるのが苦しいそうです。
エッセイも面白かったですが、ドラマもうまく内容を取り入れていて良かったです。それぞれが短編小説も書いているのですが、面白かったです。

クライ・マッチョ2022/01/19


クライ・マッチョ

「クライ・マッチョ」 丸の内ピカデリー
かつては、ロデオ界のスターとして一世を風靡したマイク・マイロ(クリント・イーストウッド)だったが、落馬事故と家族の不幸をきっかけに生きる目的を失い、馬の世話で細々と暮らしていた。そんなある日、マイクは元の雇い主から彼の息子ラフォを、元妻といるメキシコで苦労しているようなので、連れてくるよう依頼される。親の愛を知らない生意気な不良少年のラフォを連れてメキシコからアメリカ国境を目指すことになったマイクだったが、その旅路には予想外の困難や出会いが待ち受けていた。
ちょっとネタバレになるので、これから観る予定の人は後で読んでください。

以下ネタバレあり



「マークスマン」とよく比較されるのだけど、私もいったいいつ殺し合いや銃撃戦が始まるのかと思っちゃったのですが、こちらの映画はもっと平和な話でした。一緒に旅するうちにマイクから教わることも多く、ラフォも変わっていきます。ラフォは闘鶏をやっていて、雄鶏のマッチョを大切にしています。この雄鶏がよく慣れているし、活躍するしちょっと意外でした。名演です。
「マークスマン」のようなアクションが好きだとちょっと物足りないかもしれないですが、クリント・イーストウッドの独特の映像美、雰囲気、スローなテンポで、とっても良かったです。ラフォがメキシコからアメリカへ入国するのは、ずいぶんアッサリできたように思うのですが、そんなものなのかな?
91歳のクリント・イーストウッドに恋愛まで絡めていくのは、ちょっと苦しいように思いました。あと20年くらい若かったらしっくりくるかもしれないです。でも、クリント・イーストウッド大好きですし、かっこよかったです。監督としても素晴らしいですが、やっぱり出演してくれているのも嬉しいです。

★★★★☆ 4

ロイヤルオムライスハッシュドビーフソース2022/01/19



「クライ・マッチョ」へ行く前に、銀座の“ロイヤルホスト”で、オムライスを食べました。ハッシュドビーフソースで、美味しかったです。あとドリンクバーで、いろいろ飲みました。
PayPayで、ソフトバンクユーザー人は、クーポンを取得してPayPay払いすると、お得なんです。1月31日まで。

豊島区立トキワ荘マンガミュージアム2022/01/21




「鉄腕アトム」 豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
昭和を代表する漫画家たちが、若い頃に住んでいたというトキワ荘、それを忠実に再現したミュージアムです。友人が行ってみたいと思っていたらしく、予約しておいてくれました。鉄腕アトムの企画展をやっていました。
手塚治虫、藤子不二雄、赤塚不二夫、水野英子などなど、そうそうたる漫画家たちです。玄関・台所・トイレ共同で、風呂なしの昔のアパートです。面白かったです。同じ趣味や仕事の人が集まり、助け合ったり影響し合って仲間になり、今ならシェアハウスに近いですね。




落合南長崎駅の近く“ブタに真珠カフェ”で食べたプリン。堅めの大きいプリンで、美味しかったです。

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド2022/01/22


アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド

「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」 新宿ピカデリー
ベルリンの博物館で楔形文字の研究をしている学者アルマ(マレン・エッゲルト)は、ある企業が実施する極秘実験に参加することに。彼女の前に現れたハンサムな男性トム(ダン・スティーブンス)は、初対面にも関わらず積極的に彼女を口説いてくる。そんなトムの正体は、全ドイツ人女性の恋愛データ及びアルマの性格とニーズに完璧に応えられるようプログラムされた高性能AIアンドロイドだった。期間は3週間。抜群のルックスと穏やかな性格、豊富な知識を駆使したあざやかな恋愛テクニックで、アルマに尽くそうとするトムだが、アルマは機械として見てしまう……。
ドイツ映画です。ドイツの生活ぶりが見れるのが良かったです。アルマは学者で、割と裕福です。マンションも素敵だし、上質なファッションでした。アルマが仕事しているのは博物館でしょうか、すごく素敵でした。学生に授業をしているのは、また別な場所なのかな、教室の感じが日本とは違いました。
最後は割とあっさりしていたように感じたけど、面白かったです。アンドロイドが人間に歯向かうような映画とは違って、人は一人で孤独でいるよりは、パートナーがいた方が良いのか、考えさせられますね。私は優秀なアンドロイドで良いなぁと思ったけど、抵抗がある人もいるでしょう。幸せになっている人もいるし、ダン・スティーブンスは「美女と野獣」の野獣を演じた俳優さんです。きれいな顔ですが、人間とは違う微妙な機械的演技が上手かったです。

★★★★☆ 4

ニューヨーク19972022/01/23



「ニューヨーク1997」 新宿武蔵野館
近未来、アメリカ政府はニューヨークのマンハッタン島を巨大な刑務所に改造し、そこは300万人もの囚人が暮らす無法地帯と化していた。ある日、大統領専用機がテロリストにハイジャックされ、ニューヨークに墜落。大統領は脱出ポッドに入り生き延びたものの、凶悪なギャングに人質として捕らえられてしまう。政府は、強盗罪で収監予定だった元特殊部隊員スネーク・プリスキン(カート・ラッセル)に大統領の救出を命じる。体内に時限爆弾を埋め込まれたスネークは、単身ニューヨークへと降り立ち大統領の行方を追う。
「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ 2022」にて、4Kレストア版をリバイバル上映。
「パリ・テキサス」のハリー・ディーン・スタントンも出演していました。若き日のカート・ラッセルが初々しかったです。元特殊部隊だったスネークが犯罪者となったのかとか、アイパッチしているのは何故かとか、あまり説明がなかったように思います。続編ではないのに。話の端々に過去がなんとなくわかる程度でした。
40年ぶりの公開だそうです。ジョン・カーペンター監督作品を観たことがなかったので、1作くらいどんなのか観てみようと思いました。
1981年製作なので、当時としては、かなり斬新な映画だったのだろうと思います。近未来もので1997年は未来の事として描いていますが、現在はもう過ぎてしまっていますね。ニューヨークが巨大な刑務所として使われていたら怖いです。
99分の映画ですが、そんなに短くは感じませんでした。

★★★☆☆ 3

常設展示室2022/01/24



「常設展示室」 原田 マハ・著 新潮文庫
病気により人生の選択を迫られたり、不毛な恋愛の話、親子や家族の話など、短編集です。どの話も実在する絵画が物語を彩っています。美術好きな人はもちろんですが、読んでみるとその絵を実際に見てみたくなる本だと思います。
美術館学芸員、アートディレクター、芸大教授、ギャラリー勤務など、絵に関係する仕事を持っている女性たちの話が多かったです。小説家だけど、キュレーターでもある原田マハさんだから、語れる世界だと思います。冒頭の話はメトロポリタン美術館に勤務する人の世界を知ることができました。私は特に最後の話が泣けてしまいました。実際に見に行ける作品もありますし、企画展ではなく、常設展示室に焦点をあてているのも良かったです。

タマネギ丸ごとスパイシーカレー2022/01/25



紀伊國屋書店新宿本店の地下“クローブ”で、タマネギ丸ごとスパイシーカレーを食べました。新宿に行くとよく行きます。紀伊國屋書店が耐震工事をするから、地下のお店がいくつか閉店すると聞いていたので、どうなったのか見に行ったら、このお店はやっていました。他のお店は、ほとんど撤退していました。ちょい辛、スパイス香るカレーで、好きなんです。

コーダ あいのうた2022/01/26


コーダ あいのうた

「コーダ あいのうた」 TOHOシネマズ日比谷
海辺の町で両親と兄と暮らす高校生のルビー(エミリア・ジョーンズ)。彼女は家族の中で1人だけ耳が聞こえる。幼い頃から家族の通訳を担っているルビーは家業の漁業も手伝っていた。新学期、合唱クラブに入部したルビーの歌の才能に気づいた顧問の先生は、都会の名門音楽大学の受験を強く勧めるが、 ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと反対する。ルビーは自分の夢よりも家族の助けを続けることを決意するが……。
2014年製作のフランス映画「エール!」のリメイク。
タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults= “⽿の聴こえない両親に育てられた⼦ども”」のこと。
「エール!」が良かったので、観てみようと思いましたが、結構忘れていました。家族の仕事は違いました。「エール!」は牧場をやっていたけど「コーダ」の家族は漁師でした。無線が聞こえないから、聞こえない人だけだと何かあった時に危険と思われてしまいます。
配役は主人公ルビーが可愛らしく、美しい歌声でした。ルビーと心通わせているマイルズ役がフェルディア・ウォルシュ=ピーロ(絶対覚えられない名前)は「シング・ストリート」の主演の子なんですね。ちょっと雰囲気変わってきていました。そして、ルビーのお母さん役、若い人は知らないかもしれませんが「愛は静けさの中に」で、アカデミー主演女優賞を受賞した聾唖の女優さんマーリー・マトリン。久しぶりに見ました。「エール!」より下品な感じはしたものの、仲良し家族の日常や、変化に、心温まる話になっていました。自然も良かったです。映画の中で、家族が耳が聞こえないという状態を感じさせるシーンがあって、こういう状況なのかと思いました。

★★★★☆ 4