花椒(ホアジャオ)の味2021/11/19


花椒(ホアジャオ)の味

「花椒(ホアジャオ)の味」 新宿武蔵野館
父の死をきっかけに初めて互いの存在を知った3姉妹の交流と成長を描いた香港発の人間ドラマ。疎遠になっていた父が倒れたとの報せを受けたユーシュー(サミー・チェン)は会社から病院へ駆けつけるが、父は既に息を引き取っていた。ユーシューは父の携帯電話から、自分の名前に似た知らない名前を見つける。葬儀の日、台北からボーイッシュなビリヤード選手の次女ルージー、重慶から髪をオレンジ色に染めたネットショップオーナーの三女ルーグオが現れ、3人の異母姉妹は初めて顔を合わせる。ユーシューは父が経営していた火鍋店を続けることを決意するが、常連客の望む麻辣鍋のスープを作ることがでない。ルージーとルーグオも加わり、3姉妹はなんとか父秘伝の味を再現しようと奮闘するが……。
見終わった後は、感動したし、泣けたけど、よく考えると、お父さんはそんなに良い人に思えないです。でもとても温かい人のように描いています。どの娘にも、愛情を持っているのはわかりましたが、残された娘は複雑です。他にも娘がいたと知らなかったらよけいですね。でも、3人は気が合うのか、良い関係を築いていきます。肩ひじ張って争うよりも、仲良くして交流を深めた方が良いと私も思います。どちらかと言うと、母たちの方が受け入れがたいかもしれませんが、娘たちには責任はないです。父に対して素直になれなかった主人公、妹たちも、それぞれに思い悩んでいました。お葬式が、国によって随分と違うものだということ。宗教によっても、かなり違うのでしょうが、今作に出てきたのは、お祭りのようでした。
長女の恋人?婚約者?がアンディ・ラウなんだと思うけど、長女の気持ちがよくわからなかったです。いろいろ説明が少ないようにも思いました。でも、雰囲気の良い映画でした。大きなクライマックスもないけど、良質です。あ、でもゴキブリが出てくるのは、そんなに映さないで(>_<)ほしいです。

★★★★☆ 4-