ロング・ロング・アゴー2019/07/18


ロング・ロング・アゴー

「ロング・ロング・アゴー」 重松 清・著 新潮文庫
最後まで誇り高かったクラスの女王さま。親戚中の嫌われ者のおじさん。不運つづきでも笑顔だった幼なじみ。大人になって思い出す小さい頃の話や、再会の話など、6つの短編集。
1つめの「いいものあげる」と最後の話「再会」だけが、関連のある話でした。
ひとつひとつが短いけれど、グッとくる良い話でした。でも、無神経だった子ども時代や、子どもなりの悩みが出てきて、ちょっと息苦しい気もしました。
「いいものあげる」が私は一番印象深かったです。大型ショッピングセンター建設の責任者として、赴任する父に付いて、転校してきた主人公は、その田舎町にもとからあるデパートの娘である、いわばお嬢様と同じクラスになるのだが、ショッピングセンターができることによって、そのデパートの経営に影響していきます。
あとがきに書いてあったけど、再会というのは大人の特権で、別れがあるから、再会がある、別れている期間がなければ再会は成立しないものなのだそうです。確かにそうだなぁと思いました。再会しないままのことは多いけど、別れている期間が長いほど、感動的だったり、再会したら、昔のことを懐かしんだり、まさに大人にならないと経験できないかも。思えば、自分もたくさんの再会がありました。友情が復活したり、良いものだと思います。