ブラック・クランズマン2019/03/30


ブラック・クランズマン

「ブラック・クランズマン」 TOHOシネマズシャンテ
1979年、コロラド州コロラドスプリングスの警察署で、初の黒人刑事として採用されたロン・ストールワース(ジョン・デビッド・ワシントン)。署内の白人刑事たちから冷遇されながらも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていた白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」のメンバー募集に勢いで電話をかけ、黒人差別発言を繰り返して入団の面接にまで漕ぎ着ける。しかし黒人であるロンはKKKと対面できないため、同僚の白人刑事フリップ(アダム・ドライバー)に協力してもらうことに。電話はロン、対面はフリップが担当して2人で1人の人物を演じながら、KKKの潜入捜査を進めていくが……。
近頃は実話を基にした話が多いけど、この映画もそうです。黒人がKKKへ潜入捜査するっていうのは前代未聞ですね。KKKは過激な思想の人もいて、潜入するのは命がけです。ポスタービジュアルではコメディタッチのバディ・ムービーを想像させるけど、笑いを入れながらも、もっと重い人種差別の過去や現在を痛烈に見せつけている映画でした。
監督は、「マルコムX」のスパイク・リー。今作でアカデミー賞脚色賞を受賞しています。主人公のジョン・デビッド・ワシントンはデンゼル・ワシントンの息子で、7歳の時に「マルコムX」にも出演していたらしいです。クリストファー・ノーラン監督の新作の主演が発表されていますので、今後の活躍が期待できますね。
今作では、ノリが良いしゃべりで、テンポが良かったです。
70年代ファッションや音楽など、おしゃれな映画でした。ラストには人種問題の現実を突きつけられます。同じく実話ベースで、人種問題を絡めて描いた「グリーンブック」とは印象がかなり異なりました。

★★★★☆ 4-