のみとり侍 ― 2018/06/01

「のみとり侍」 TOHOシネマズ日比谷
長岡藩藩士・小林寛之進(阿部寛)は、藩主の機嫌を損ねてしまい、猫の「のみとり」の仕事に就くよう命じられる。それは文字通り猫ののみを取って日銭を稼ぐものだが、実際は床で女性に愛をお届けする裏稼業であった。早速仕事を始めるものの、初めての客であるおみね(寺島しのぶ)から下手くそと罵られる。その後、伊達男・清兵衛(豊川悦司)の指南によって腕を磨いていく。そんな中、老中・田沼意次の失脚を受けてのみとり禁止令が敷かれ、寛之進らは突如として犯罪者扱いされてしまう。
芸達者なメンバーが脇を固めていて、コメディタッチに仕上げられていました。実際にのみとりの仕事があったのか、あったとしても、裏稼業もあったのかは疑問ですが、変わった稼業の話でした。藩のいざこざに巻き込まれるわけですが、ここらへんがよくわからなかったです。主人公は勉強熱心で真面目、おまけに剣が立つ侍でした。清兵衛をのぞかせてもらって、驚いているところは「テルマエ・ロマエ」みたいでした。
★★★☆☆ 3
男と女、モントーク岬で ― 2018/06/02

「男と女、モントーク岬で」 ヒューマントラストシネマ有楽町
過去の恋愛の思い出を小説として綴り、小説のプロモーションのためニューヨークを訪れた作家のマックス(ステラン・スカルスガルド)。かつての恋人レベッカ(ニーナ・ホス)と再会するが、レベッカは冷淡な態度をとる。しかし、レベッカからモントーク岬への旅に誘われる。そこは恋人だった2人が訪れた思い出の場所だった……。
ドイツ・フランス・アイルランド合作。人生の経験を積んできた、大人の2人のほろ苦さのある恋愛模様。お互いに忘れられない恋だったのに、どうして別れてしまったのか。別れた後はどうだったのか。主人公はスウェーデンの国民的俳優ステラン・スカルスガルド。
監督は「ブリキの太鼓」のフォルカー・シュレンドルフ。
元恋人のニーナ・ホスがとっても美しかったです。シックなファッションもステキでした。
男は身勝手で、自分に都合よく考え過ぎているように思いました。
映画全体の色合いや風景がきれいで、良かったです。哲学・文学的な作品でした。ちょっと眠くなってしまう人もいるかもしれません。
冒頭に言っているのですが、とり返しのつかないことをして後悔すること、やらないで後悔すること、それが人生を形づくっているとか。まさにそうですよね。後悔のない人生なんて難しいし、どちらを選べば、どのような人生になったのかと考えていまうものです。別れてしまったけど、忘れられない恋の記憶を、持っている人は多いのではないでしょうか。
★★★★☆ 4-
西荻茶散歩2018 ― 2018/06/03

西荻茶散歩(ニシオギチャサンポー)へ行ってきました。昨年行って面白かったので。
西荻窪のお店が開催するイベントで、あっちこっちで無料のお茶のサービスをうけられます。やかんのマークのあるお店を探しながら、歩き回りました。

ぽすくま。

西荻窪をPRするゆるキャラ「にしぞう」。台車に乗って移動しています。

ランチは“ユロカフェ”でメロンと生ハムのカッペリーニ。スープ、サラダもおいしかったです。ケーキは後で“こけし屋”で食べたもの。友人はチョコパフェ。

西荻窪郵便局で押してくれる小型印。デザインしたイラストレーターの久里洋二さん、ご本人もいらっしゃっていました。
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二 ― 2018/06/04

「沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二」 夢枕 獏・著 角川文庫
劉家の一連の怪異は、どうやら遡ること60年前、玄宗皇帝と楊貴妃の悲恋に、端を発しているらしい。その謎を解くため空海は、のちの大詩人・白居易(白楽天)や盟友・逸勢と共に、楊貴妃の墓を暴くことを決意する。そこには妖しい呪いがかけられているうえに、石棺の中には楊貴妃の姿はなかった……。
不思議な現象が次々と怒るのだけど、空海は臆することもなく、穏やかに対応するし、不思議な現象を自らも行う事ができます。
落ち着き払った様子がなんとも魅力的です。字や文章が大変美しく、語学も堪能で、唐の言葉は現地の人の発音と変わりないくらいに話せているらしいです。
2巻では、楊貴妃の死の秘密を知るものとして、安倍仲麻呂が残した手紙が出てきます。安倍仲麻呂もとても優秀な人物だったことがわかります。難関の「科挙」に合格して、異国人ながら、唐の皇帝の側近になっていたのですね。
そして、私が映画「空海」を見てもよくわからなかったことが、この本でわかってきて面白いです。楊貴妃の身にどんなことがあったのか。その後のことも、知りたいです。
絵画切手展の消印他 ― 2018/06/05

6月2日はローズの日、第16回絵画切手展
USJ内のポストから届いたふくろうの消印、にわのわアート&クラフトフェア・チバ
夏のグリーティング 他 ― 2018/06/06

秋田野石で「道の駅おが開業」と書いてあります。見えにくいですが、なまはげが描かれています。右は夏のグリーティング。
まるまるの毬 ― 2018/06/07

「まるまるの毬(いが)」 西條 奈加・著 講談社文庫
親子三代で菓子を商う「南星屋(なんぼしや)」は、売り切れご免の繁盛店。
武家の身分から転身し職人となった治兵衛を店主に、出戻り娘のお永、その娘で
治兵衛の孫にあたる看板娘のお君で切り盛りしている。
諸国の菓子に通じていて日替わりで売り出す菓子は、おいしくて庶民の懐にも優しい。しかし、この一家にはある秘密があった……。
各章が菓子の名前になっています。
「カスドース」「若みどり」「まるまるの毬」「大鶉」「梅枝」「松の風」「南天月」
どんなのかと楽しみで、読んでみると、どれもおいしそうです。和菓子が食べたくなります。
真面目にひたむきに菓子を作っている一家の人情時代小説で、面白かったです。まだ話が続いていっても良さそうな感じでした。
吉川英治文学新人賞受賞作。
西荻茶散歩、横浜港の消印他 ― 2018/06/08

横浜港の風景印。西荻茶散歩の小型印はイラストレーターの久里洋二さんのデザイン。ローズの日の小型印は右下のは1度のせたのですが、左下のも届いたので、並べてみました。
ファントム・スレッド ― 2018/06/09

「ファントム・スレッド」 シネスイッチ銀座
1950年代のロンドンで活躍するオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコック(ダニエル・デイ=ルイス)は、ファッション界の中心的存在として社交界から脚光を浴びていた。ウェイトレスのアルマ(ビッキー・クリープス)と出会いレイノルズは、アルマをミューズとしてファッションの世界へと迎え入れる。しかし、アルマの存在がレイノルズの整然とした完璧な日常が変化をもたらしていく。
ダニエル・デイ=ルイス、年を重ねても本当にかっこいいです。オートクチュールのドレスデザイナーにしか見えないです。手さばきやしぐさがおみごとです。ドレスは優雅でエレガントなものばかり出てきますが、普通の人は着れそうにないです。
静かな音楽で、ゆったりとした映画を見ているのかと思っていたら、話は思わぬ方向へ。それが結構怖いんです。初めはアルマのことをちょっとかわいそうと思って見ているのですが、だんだん変わってきます。男女のかけひきのある究極の恋愛映画なのか、はたまた、犯罪の話?ホラー?ハラハラとする映画でもありました。
ダニエル・デイ=ルイスはこの作品を最後に引退すると言っているので、今度こそ見納めになるかもしれません。
静かな音楽で、ゆったりとした映画を見ているのかと思っていたら、話は思わぬ方向へ。それが結構怖いんです。初めはアルマのことをちょっとかわいそうと思って見ているのですが、だんだん変わってきます。男女のかけひきのある究極の恋愛映画なのか、はたまた、犯罪の話?ホラー?ハラハラとする映画でもありました。
ダニエル・デイ=ルイスはこの作品を最後に引退すると言っているので、今度こそ見納めになるかもしれません。
★★★★☆ 4
内藤ルネ展 ― 2018/06/10

「Roots of Kawaii 内藤ルネ展」 上野松坂屋店
「カワイイ文化の生みの親」(Roots of Kawaii)と称され1950〜1960年代にかけ、日本の少女文化をリードしたマルチクリエーター内藤ルネ(1932-2007)の展覧会です。師匠は中原淳一です。「じゅにあそれいゆ」などの少女雑誌で、イラストや人形作品を発表していたそうです。年代的に私は知らないですが、その後、パンダのキャラクターなどグッズになっているのも多いので、見たことある人も多いと思います。

こういうグッズです。
写真撮影OKの作品もあります。今見ても、おしゃれなファッションをまとっているし、カラフルな雑貨も古めかしさはなく、かわいいです。

知らない方もいるかもしれませんが、内藤ルネさんは男性です。可愛らしい絵が多いので、初めて知ったときは驚きました。
でも今回の展覧会で初めて知ったこともあります。雑誌の「薔薇族」の表紙絵も内藤ルネさんが描いていたことです。「薔薇族」も知らない人もいるでしょうけど。

例えばこういう表紙絵です。佐原サムというペンネームで描いていたそうです。ちょっとイメージが違かったので、これらの作品も内藤ルネだったのかと会場で驚きました。
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