国芳一門浮世絵草紙5 命毛2018/03/20


国芳一門浮世絵草紙5 命毛

「国芳一門浮世絵草紙5 命毛」 河治 和香・著 小学館文庫
世間が開国で揺れる中、登鯉の父、人気浮世絵師の歌川国芳は一門の弟子たちと、相変わらずの江戸っ子の稚気と覇気で後生楽に暮らしている。国芳の描いた浅草寺の“一ツ家”の奉納額は将軍の上覧にも与り、江戸中の大評判に。しかしそこに安政大地震が発生、その混乱の中で国芳が倒れてしまい、絵筆を握れなくなってしまう…。
登鯉も病気を患っているのだけど、大地震があって、人の命の儚さを感じます。儚いながらも、懸命に生きるしかないのだと思います。弟子たちは成長し、若い弟子も入ってきて、絵を描く精神は継承されていきます。主人公の登鯉は、熱く濃い人生をおくっていると思いました。
この本が完結編で、終わるのが惜しい気持ちです。登場人物たちともう会えないと思うとさびしいです。
シリーズを通して、浮世絵の面白さが伝わってきました。浮世絵の見方がガラリと変わって、前よりも興味が出てきました。

熊谷守一 生きるよろこび2018/03/20


熊谷守一展

「熊谷守一 生きるよろこび」 東京国立近代美術館
 熊谷守一(くまがい・もりかず  1880‐1977)は、明るい色彩とはっきりしたかたちを特徴とする作風で広く知られます。特に、花や虫、鳥など身近な生きものを描いています。没後40年だそうです。
今度公開する映画「モリのいる場所」で、熊谷守一夫妻のことが描かれているので、映画を見る前に予習(?)を兼ねて美術展へ行ってきました。
熊谷守一は知っていても、そんなにまとめて見たことはありませんでした。見る前の私のイメージは、ツバキの絵が有名?絵のサインに名前をカタカナで描くことが多い。縁を赤い線で描くということくらいでしょうか。
展示作品は200点以上、初期作品から、晩年まで見て行くと、有名な単純化されたシンプルな絵にたどりつくまでに、いろいろと変遷があったことがうかがえました。そして、どんな人生だったのかということも、おぼろげながらわかってきました。


音声ガイドは映画「モリのいる場所」で熊谷夫妻を演じる山﨑務さんと樹希希林さんのナレーションで、面白かったです。