いとしのヒナゴン 上・下2017/11/16



「いとしのヒナゴン 上」 重松 清・著 文春文庫


「いとしのヒナゴン 下」 重松 清・著 文春文庫

田舎町・比奈町で、目撃された謎の生物“ヒナゴン”が、30年ぶりにまた目撃されたという。
元ヤンキーのイッちゃんが町長を勤める役所に新しく類人猿課が設置された。
昔、ヒナゴンを発見したが、証明されず、うそつき呼ばわりされたひいおじいちゃんを持つ信子ことノブは、東京から実家に戻り、類人猿課で働き始める。
ヒナゴンは本当にいるのか、その頃、市町村合併をめぐり、全町民を巻き込んで、町長選挙は、ヒートアップしていく…。
一度は東京へ行って、夢を追いかけ、でも思うようにはいかず、期間限定の類人猿課で、働いてみる主人公です。離れていたからこそ、ふるさとの良さもわかることもあります。しかし、町は過疎と財政難に苦しんでいます。
町長の世代と、ノブたちの世代、それぞれの幼なじみたちが、町の未来を考えます。会話が方言が多くて、ほんわかした雰囲気でした。
ヒナゴンのことも、友情も、信じる気持ちを持ち続けること、その方が信じないよりも良いと思えてきます。子どものまま大人になってしまったような登場人物が多かったです。

コメント

トラックバック