あきない世傳金と銀 2 早瀬篇2017/06/12

あきない世傳金と銀 2
「あきない世傳金と銀 2 早瀬篇」 髙田 郁・著 ハルキ文庫
シリーズ第二弾。学者の娘として生まれ、今は大坂天満の呉服商「五鈴屋」に女衆として奉公する主人公・幸。店主の四代目徳兵衛は放蕩三昧で、五十鈴屋は危機に瀕している。聡明な幸を見こんで、番頭の治兵衛は、十四になった幸を徳兵衛の後添いにしようと画策する。女衆として、鍋の底を磨いて一生を終えるか、あきないの道で、実力を発揮するか、幸は選択をせまられる…。
1巻目は、家族に不幸があり、幼いながら奉公へ出る幸の子供時代を中心に描かれている。才知に長けていても、やらせてもらえることは、限られ、まして勉強させてもらうことも難しい状況だったが、いきなり商家の嫁にという話がある。まだ幼く、好きでもない男の後添いになることに抵抗はあったが、強い意志を持って、新しい人生に飛び込むところが、次を期待させて、どんどん読めました。