クローディアの秘密2017/02/24

クローディアの秘密
「クローディアの秘密」 E.L.カニグズバーグ・著 岩波少年文庫
12歳のクローディアは、周到に計画して、家出を決意する。9歳の弟を誘い、メトロポリタン美術館に隠れることにした。数々の問題が起きるものの、美術館の生活にも慣れてくる。その美術館では最近購入した天使の像が、ミケランジェロの作品かもしれないと話題になっていた。専門家でも難しいこの問題を、クローディアは、弟と2人で真偽を確かめようとする。
子ども向けの本だけど、美術館が舞台でミケランジェロ作品にまつわるミステリーと思って読んでみました。昼間は来館者に混じって過ごしたり、外に行って図書館で勉強したり、夜に、こっそり噴水で水浴びもしていました。展示品のベッドで眠り(そんなことしていいのと思いましたが)、冒険が詰まっていました。弟もしっかりとしています。家出の原因は、長女ゆえの日々の不満や、何かを成し遂げたいという冒険心などが、入り混じっています。子どもから、大人になるための成長の物語という感じがしました。心配している親の気持ちは、とりあえず置いといて、都会でのかくれんぼです。調べてみたら「クローディアと貴婦人」というタイトルで1973年に映画化されていたそうです。イングリッド・バーグマンも出演していました。

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