うつくしい人2016/12/21

うつくしい人
「うつくしい人」 西 加奈子・著 幻冬舎文庫
他人の目を気にして、びくびくと生きている百合は、単純なミスがきっかけで会社をやめてしまう。発作的に旅立った離島のホテルで出会ったのは一風変わったバーテン坂崎とドイツ人旅行者マティアス。ある夜、三人はホテルの図書室で写真を探すことに。百合は自分の縮んだ心がゆっくりとほどけていくのを感じていた―。
主人公の百合は、メンタルに問題がある感じでした。いじめに合わないように、気をつかい、いつでも、周囲の顔色をうかがっています。主人公は、時々、どうしようもなく逃げ出したくなります。実家は裕福で、働かなくても生活には困らないのですが、このままではいけないと悩みつつ、落ち込んでしまうこともあります。息苦しく生きている人の話で、旅で出会った2人をきっかけに、新しい一歩をふみだしていきます。