ミス・シェパードをお手本に2016/12/16

ミス・シェパードをお手本に
「ミス・シェパードをお手本に」 シネスイッチ銀座
ロンドン、カムデンの通りに止まっている黄色いオンボロの車で暮らすミス・シェパード(マギー・スミス)。近所に引っ越してきた劇作家のベネット(アレックス・ジェニングス)は、路上駐車をとがめられているミス・シェパードに声をかけ、親切心から自宅の駐車場に招き入れる。臭くて、気難しいミス・シェパードだけど、フランス語が話せたり、音楽に造詣が深かったり、不思議な魅力がある。近所づきあいというか共同生活は続いていく…。
これが劇作家のアラン・ベネットの実体験を基にしているというから驚きました。車上生活者に対して、みんなが割と親切だし、ベネット氏にいたっては、家の駐車場まで提供しています。
この映画の脚本もアラン・ベネットです。脚本の着想をもらいつつも、15年間も彼女は居座り続けています。頭を悩ませる問題も起こすし、みかけないと心配です。頭のおかしな人のようにも見えるけど、心に深い悲しみを抱えていて、ミステリアスな貴婦人のような人でした。ベネット氏の心象風景の描き方が面白かったです。気持ちが分裂していて、ベネットが2人になってしまっています。2人で語りあっていました。

★★★☆☆ 3