レッドタートル ある島の物語2016/09/12

レッドタートル ある島の物語
「レッドタートル ある島の物語」 一ツ橋ホール(試写会)
嵐で荒れ狂う海に放り出された男が、無人島へ漂着、筏を作って島からの脱出を試みるが、何度挑戦しても、筏が壊されて島に引き戻されてしまう。絶望の中、男の前にひとりの女性が現れる…。
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で特別賞を受賞。
フランス・日本の合作で、スタジオジブリが、初となる海外作家の映画製作に参加しています。監督はオランダのマイケル・デュドク・ドゥ・ビット。2000年に発表した短編「岸辺のふたり」でアカデミー短編アニメーション賞を受賞しています。それを見たスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが長編をオファー。監督が尊敬する高畑勲監督に助言をもらえることを条件に、引き受けたそうです。高畑勲監督がアーティステックプロデューサーとして、シナリオや絵コンテ作りなどに関わっています。
セリフが少ないというのは聞いていたけど、叫んだり、嘆いたり、呼びかけているシーンはあるものの、明確なセリフは一切ありません。字幕もありませんでした。どこの国の人が見ても、理解できるようになっています。試写会には小さいお子さんも来ていたけど、この映画はどちらかと言えば大人向きです。色調もかなり抑えめでした。私は日本画のように感じました。木がたくさん茂っているところなどは、竹林のような色合いでした。ひとりの男が毎日無人島で格闘しながら、脱出するために苦しんでいます。そこにファンタジーのようなことが起きるのです。それがレッドタートル(赤い亀)に関係してくるのだけど、これはいったい何を表しているのだろうなぁ。自然との共存は大きなテーマかもしれません。
男がどこの国の人で、島はどこにあるのか、時代はいつなのか、どれもわからないです。レッドタートルのことはネタバレになるので書きませんが、気になる人は是非見てください。

★★★☆☆ 3