パディントン2016/01/09

パディントン
「パディントン」 よみうりホール(試写会)
赤い帽子をかぶった小さなクマが、ペルーのジャングルの奥地からイギリスのロンドンへやってきた。家を探し求める彼は、親切なブラウンさん一家に出会い、“パディントン”と名付けられる。ブラウンさんの家に一時的に泊めてもらうことになったパディントンは、知らないことの連続で、事件を巻き起こす。ある日、パディントンをつけ狙う美女ミリセント(ニコール・キッドマン)が現れる…。
比較しては悪いけど「TED」を知らなかったら、クマが実写映画で、みごとに俳優たちと演じていると驚いたかもしれないけど、そこらへんはもうこういうのが自然にできるのだなぁと思えました。クマの毛並がリアルできれいですし、パディントンはかわいらしいです。純粋で真面目なキャラクターでした。
話がよくできているのです。とにかく伏線だらけで、後になってそれが生きてくるのです。家族も個性的で、みんなが大活躍。上質なファンタジー作品になっています。イギリス好きな私は、観光地や、イギリス独特な文化も楽しいです。荘厳な建物の自然史博物館も行った時のことを思い出しました。
「ミッション・インポッシブル」をパロっているようなシーンもあります。
パディントンの声はベン・ウィショー(007のQ役)です。日本語版は松阪桃李が吹替です。95分の短い映画ですが、満足感がありました。
「TED」と違って、お子様も見れます(笑)。

★★★★☆ 4

あの家に暮らす四人の女2016/01/10

あの家に暮らす四人の女
「あの家に暮らす四人の女」 三浦 しをん・著 中央公論社
古い洋館に暮らしている四人の女性。母(70代)と娘(30代)、縁あってやってき娘の友人(30代)とその同僚(20代)。敷地内の別の家には昔から住んでいる男性の老人もいます。
4人の女性の日常が描かれていて、性格は違うけど、気も合うようで、助け合って生活しています。特別な大事件はないかもしれないけど、細かいことはいろいろ起こります。30代アラフォー女性の微妙な気持ちの描き方が良いです。時にはファンタジックなところもあります。昔のドラマのような雰囲気もして、私は面白かったです。
三浦しをんさんは、こういう小説も書くのかと思いました。

クリムゾン・ピーク2016/01/11

クリムゾン・ピーク
「クリムゾン・ピーク」 TOHOシネマズ新宿
10歳の時に母を亡くし、母の幽霊を見たイーディスは「クリムゾン・ピークに気をつけろ」警告を受ける。年頃になったイーディス(ミア・ワコウスカ)は、英国紳士トーマス(トム・ヒドルストン)と恋に落ちる。反対していた父の謎の死により、イーディスはトーマスの屋敷で義姉のルシール(ジェシカ・チャスティン)と3人で暮らし始める。その屋敷では、彼女に警告を発するかのように、真っ赤な亡霊たちが次々と現れるのだ…。
「パシフィック・リム」「パンズ・ラビリンス」の大好きなギレルモ・デル・トロ監督なので、見に行きました。なんとも耽美な世界でした。ボロボロだけど、古い大きなお屋敷が不気味で良かったです。ドレスや食器は美しかったです。そして恐ろしい幽霊は、いかにもデル・トロ監督らしい造形です。ホラーが苦手な人はダメかもしれないです。ちょっとグロいです。でも、ハラハラして面白かったです。想像ではもっと怖いものが出てくるのかと思いました。犬、掘削機、幽霊の使い方などを映画を見ながら勝手に予想してしまうけど、違っていました。

★★★☆☆ 3+

鏡開き2016/01/12

鏡開きということで、実家でおしるこを食べました。
地域によって、時期が違ったりするようです。
1年間の無病息災を祈って行われるらしいです。

不屈の男 アンブロークン2016/01/13

不屈の男 アンブロークン
「不屈の男 アンブロークン」 映画美学校(試写会)
1936年のベルリンオリンピックに出場した陸上選手のザンペリーニ(ジャック・オコンネル)は、第2次世界大戦時、爆撃機が海に墜落。漂流の後に、日本軍の収容所へ連行される。過酷な運命が彼を待ち受ける…。
ずっと過酷すぎて、見る方も疲弊しました。日本人からの虐待というのも、辛い内容です。でも感動もあるし、当時はこうだったのだろうなぁと思いました。日本人の捕虜の方々もすごい苦労していたのでしょう。こんな時代を繰り返したくないですね。1940年にも東京でオリンピックが開催される予定があったことは知りませんでした。
主演のジャック・オコンネルは「名もなき塀の中の王」で見たばかりだけど、人相が違うほどにやつれていってました。一緒に漂流するのが「アバウト・タイム 愛おしい時間について」のドーナル・グリーソン。こちらも異様に痩せていきます。収容所で会うのはギャレット・ヘドランド「PAN ネバーランド、夢のはじまり」ではフック船長を演じていた人です。そして、主人公を執拗にいじめる役のMIYAVIさんは日本人ミュージシャンだそうです。熱演です。
脚本にジョエル&イーサン・コーエン兄弟の名もありました。そうそう監督はアンジェリーナ・ジョリーです。しんどいシーンが多いので、すすめづらいですが、監督としては素晴らしいと思います。
タイトルの通り不屈な魂を持った男の過酷な実話でした。

★★★☆☆ 3

漁港の肉子ちゃん2016/01/14

漁港の肉子ちゃん
「漁港の肉子ちゃん」 西 加奈子・著 幻冬舎文庫
男にだまされ流れ着いた漁港の焼肉屋で働く38歳の母。まんまるに太っているので、本名菊子だが、肉子ちゃんと呼ばれている。その娘のキクりんはかしこくかわいい小学5年生。近頃は、そんな母を恥ずかしいと思うこともある。しかし、純粋で天真爛漫の明るい肉子ちゃんは皆に慕われている。そんな母娘の日々。
家族のあり方や生きる事とはなど、力強く語られています。テーマはさておき、肉子ちゃんのキャラクターが強烈です。人が良く、声はでかく、漢字を解体して妙な発言をします。一緒にいたら恥ずかしいとも思えるような人だけど、かしこいキクりんは、よく理解していています。同世代の子どもよりも大人びているけど、時には、まだ子どもと思えるところもあり、成長の過程を見ているようです。キクりんのまわりにいる大人たちは、とても良いです。この漁港近くに暮らす人々が、ありありと目に浮かんできます。良いお話でした。

オムライスかにクリームコロッケ添え2016/01/15

オムライス
銀座“レストランあづま”でオムライス。つけあわせを1品選びます。私はかにクリームコロッケにしました。
他にもエビフライやハンバーグをつけあわせることができます。
昔ながらの洋食屋という感じで、安心できる味です。
久しぶりに行きました。新宿にもあって、そこの方がよく行っていたかな。名物のじゅうじゅう焼きも食べたかったけど、オムライスおしかったです。ホッとする味です。

キャロル2016/01/16

キャロル
「キャロル」 ユーロライブ(試写会)
1950年代ニューヨーク。高級百貨店でアルバイトをしているテレーズ(ルーニー・マーラ)は、娘へのクリスマスプレゼントを探しにきたエレガントな女性・キャロル(ケイト・ブランシェット)に、ひと目で心を奪われる。その後、会うようになった2人。テレーズは、キャロルが夫との離婚を望んでいることを知り、キャロルに誘われるまま、車での旅行に同行する…。
ルーニー・マーラーもかわいかったけど、なんといってもケイト・ブランシェットの圧倒的な存在感と目力がすごかったです。ものごしや表情、見る人をくぎ付けにします。高級なファッションが、似合いすぎます。赤などのハッキリした色も良いし、シンプルで上品な服も、どれも良かったです。この時代の街並、デパートや家もおしゃれに描かれています。
監督は「ベルベット・ゴールドマイン」「エデンより彼方へ」のトッド・ヘインズ。原作は「太陽がいっぱい」などのパトリシア・ハイスミスでした。
こんな妖艶で美しい女性にみつめられたら、同性でもいいかなと思ってしまうかもね。

★★★★☆ 4

牡蠣と帆立と冬野菜のトマトクリームスープ2016/01/17

映画の後に“五右衛門”で、広島産牡蠣と帆立と冬野菜のトマトクリームスープを食べました。濃厚な味で、あったまったなぁ。

フランス組曲2016/01/18


フランス組曲

「フランス組曲」 TOHOシネマズシャンテ
1940年、ドイツ占領下にあるフランスの田舎町。出征中の夫の帰りを待つリュシル(ミシェル・ウィリアムズ)が厳格な義母(クリスティン・スコット・トーマス)と暮らしている屋敷に、ドイツ軍中尉ブルーノ(マティアス・スーナールツ)がやって来る。音楽を愛するリュシルとブルーノは次第に心を通わせていくが…。
クリスティン・スコット・トーマスが好きなんですが、この映画ではちょっと怖い役でした。厳格なお姑さんでした。
ミシェル・ウィリアムズは「テイク・ディス・ワルツ」でも、夫以外の男性に心魅かれていく過程が描かれていて、すごく魅力的だったなぁ。そういう役が似合うのだろうか。不倫でしかも、敵国であるフランス人女性とドイツ軍兵士。許されざる愛の物語です。
原作は第二次世界大戦中に書かれたもので、ユダヤ人であったためにアウシュビッツ収容所に送られ命を落とした作家のイレーヌ・ネミロフスキー。当時の女性の暮らしや視点がリアルです。


ヴェルサイユの宮廷庭師」では、ケイト・ウィンスレットの上司となるル・ノートル役だったマティアス・スーナールツでしたが、長髪も似合うけど、短髪もかっこよかったです。「リリーのすべて」にも出演しているみたいなので、見たいです。

★★★★☆ 4