黄金のアデーレ 名画の帰還2015/11/22

黄金のアデーレ 名画の帰還
「黄金のアデーレ 名画の帰還」 よみうりホール(試写会)
アメリカに住む82歳のマリア(ヘレン・ミレン)は、クリムトの世界的名画でオーストリアの“モナリザ”と称される「黄金のアデーレ」を美術館からの返還を求めた。実はこの絵は、ナチス統治下のオーストリアで、ナチスに略奪された物。描かれているのはマリアの叔母アデーレ。家族や友人が亡くなったオーストリアではあるが、幸せだった頃の記憶が詰まった大切なものだった。弁護を引き受けた駆け出し弁護士のランディ(ライアン・レイノルズ)は、それほど乗り気ではなかったが、マリアと共にオーストリアを訪れ、美術館の至宝を取り戻すことが、どうにも困難なことがわかってくると、返還できる方法を探りはじめ、のめりこんでいく…。
実際に起こった裁判を基に描かれています。ヘレン・ミレンとライアン・レイノルズのコンビが良いし、ウィットに富んだ会話がいっぱいです。
若き日のマリアの話が回想されて、ドラマティックでした。正当な持ち主へ返還することは、ナチス統治時代の間違いを認めさせることでもあるのです。静かな感動のある映画でした。アデーレ叔母さんを演じている女性がすごい美女でした。若き日のマリアを演じていたタチアナ・マズラニーを調べてみたら、日本映画の「トイレット」に出演していた人で、驚きました。

★★★★☆ 4+