インヒアレント・ヴァイス2015/04/12

インヒアレント・ヴァイス
「インヒアレント・ヴァイス」 ワーナー・ブラザース映画試写室(試写会)
1970年代、ロスの私立探偵ドック(ホアキン・フェニックス)のもとに元カノのシャスタ(キャサリン・ウォーターストーン)が現れ助けを求められる。彼女は不動産王の愛人をしているのだが、ドックが調査に乗り出すと、不動産王もシャスタも姿を消してしまう。更に調べを進めると国際麻薬組織の絡む陰謀に巻き込まれていく。
監督はポール・トーマス・アンダーソン、他の出演者は、ジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソン、リース・ウィザースプーン、ベニチオ・デル・トロと聞いただけで、映画通はわくわくし、クセのある作品だということが想像できると思います。
「サボテン・ブラザーズ」のマーティン・ショートを久しぶりに見ました。ドックは見るからにヒッピーで、いつもマリファナを吸ってふわふわとしています。ゆるい頭で考えますが、謎を追っていくと、どんどんつながっています。この時代の雰囲気を家やファッションで忠実に再現していて、生活感がリアルです。面白かったのは、ナレーションをしているのが、主人公ではない女の人で、ドックやシャスタの友人の占い師のようなソルティレージュ(ジョアンナ・ニューサム)でした。ドックが昔を振り返るような口調で語られ、ちょっとおとぎ話のような気がしてきます。
ジョシュ・ブローリンがいきなり日本語を話したり、「上を向いて歩こう」の曲がかかったりするのは、日本人にはツボです。
2時間29分とちょっと長めの映画です。こころして見ないと。
Inherent Viceは「物事に内在する欠陥」という意味らしいです。

★★★★☆ 4