Spice -映画・本・美術の日記-

「イミテーション・ゲーム　エニグマと天才数学者の秘密」TOHOシネマズみゆき座
1939年、第2次世界大戦が始まり、イギリスはドイツに宣戦布告。ケンブリッジ大学の特別研究員で、27歳にして天才数学者と称えられるアラン・チューリング（ベネディクト・カンバーバッチ）は英国政府の秘密作戦に参加し、ドイツ軍が誇る暗号エニグマの解読に挑む。解読チームに精鋭が集められるが、他人と協調することを嫌うチューリングとチームメンバーとの間に溝が深まっていく…。
チューリングを理解し彼を支えるジョーンはキーラ・ナイトレイが演じていて、最近観たのでは「はじまりのうた」とはずいぶん違う役でした。ジョーンも明晰な頭脳の持ち主だけど、この時代では女性が活躍するのは難しかったことがうかがえます。チューリングも天才すぎるゆえに、理解を得られないところは、もどかしいです。上の人には理解できないことだから、結果を出さない限り、無駄だと思われるだけなのです。国家機密と偏見に翻弄され、生きているうちに、彼の功績は世間には称えられなかったけど、現在のコンピュータの基礎を作った偉人なのだということがわかりました。意外に泣けてしまう内容でした。

★★★★☆　4