ビブリア古書堂の事件手帖62015/02/21

ビブリア古書堂の事件手帖6
「ビブリア古書堂の事件手帖6~栞子さんと巡るさだめ~」
三上 延・著 メディアワークス文庫
太宰治の『晩年』を奪うため、栞子さんに危害を加えた青年・田中が、保釈され、今度はビブリア古書堂に依頼を持ちこんでくる。
違う『晩年』を捜してほしいというのだ。太宰自筆と分かる珍しい書きこみがあるらしい。
本を追ううちに、47年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件の事実が明らかに。大輔の祖父母のことも…。
せっかく大輔くんの想いが通じたのですが、恋人同士の甘い時間はほとんどなくて、太宰治に関わることで、1冊全部を占めています。栞子さんの強烈なお母さんは、ちょっとしか出てこないのですが、次回の話にはまた絡んできそうです。亡くなった栞子さんの父親がどんな人だったかもちょっとわかってきました。複雑な人間関係が覗えます。栞子さんが謎を解くことで、わだかまりが解けていくのは気持ちがいいです。