なぎさ2014/12/31

なぎさ
「なぎさ」 山本 文緒・著 角川書店
神奈川県の久里浜で暮らす夫婦・佐々井と妻の冬乃。冬乃の妹・菫が事情により同居することになる。佐々井の会社の後輩・川崎は、仕事のことで悩んでいる。料理上手の冬乃は、菫から一緒にカフェをやらないかと誘われる…。
多くの人が問題を抱え、深く思い悩んでいます。主に冬乃が中心なんだと思うけど、群像劇のような形で、語り手が変わり、人間関係が入り組んでいます。想像するようには話は展開しませんし、わかりやすく楽しい話ではありません。ブラック会社にいて、だんだん病んでいくような夫と川崎。家族の問題を抱えている姉妹。複雑な話ではありましたが、1人1人が、少しづつ再生していることを感じられました。
著者の山本文緒さんのファンです。久しぶり(15年ぶり)の長編小説をありがたく読ませていただきました。

コメント

_ りさ ― 2014/12/31 17:07

私も山本さんのファンで、「なぎさ」発売すぐに買って読みました。涙がとまりませんでした。

_ spice管理人 ― 2014/12/31 22:13

りささん
山本文緒さんのファンと言いつつ、読むのが遅くなってしまいました。
不器用に生きる登場人物が多いけど、それぞれの方向の先にちょっと光が見えてくるような気がしました。

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