贖罪の奏鳴曲2014/08/18

贖罪の奏鳴曲
「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」 中山 七里・著 講談社文庫
弁護士・御子柴礼司は、男の死体を遺棄した。死体を調べた警察は、御子柴に辿りつき事情を聴く。だが、彼には死亡推定時刻は法廷にいたという「鉄壁のアリバイ」があった。
御子柴の扱う事件の弁護と、遺棄した死体の謎が絡みあっていく法廷サスペンスでした。はじめに死体遺棄していることから、どうにも主人公に魅力がないような気がしてしまうのですが、見事な法廷での弁護など、興味深いです。若い頃の話も語られて、御子柴の生い立ちがわかっていきます。最後に浮かびあがる真実に至って、よく考えられているストーリーでした。