モンスター2014/08/01

モンスター
「モンスター」 百田 尚樹・著 幻冬舎文庫
瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女はかつては醜い容貌をしていて、周囲からはバケモノと呼ばれた。事件を起こし、町を追われた未帆は、東京で整形手術を繰り返すようになる。完璧な美しさを得て、生まれ故郷に戻り、レストランをオープンしたのだ、その目的とは…。
百田尚樹さんは、こういう本も書くのだなぁと思いました。整形に関する知識は本当にすごいですね。よく調べてあるみたいです。女性心理にについても、素晴らしい洞察力を持っていて、昔の未帆の気持ちや、周囲の人が未帆にした仕打ちや、美しくなったことで対応が変わっていく人々などが、克明に描かれています。恨みや復讐の話かといえば、そうでもなく(多少はありますけど)、いくら美しく生まれ変わっても、忘れられない男性を追い求める気持ちの強さが描かれていました。