旅人は夢を奏でる2014/01/14

旅人は夢を奏でる
「旅人は夢を奏でる」 シアター・イメージフォーラム
才能に恵まれ、成功をおさめているピアニストのティモ(サムリ・エデルマン)は、私生活では妻が幼い娘を連れて出て行ってしまっている。そんな彼の前に3歳の時に、出て行って以来35年も会っていない父親のレオ(ベサ・マッティ・ロイリ)が突然現れる。自称元ミュージシャンで、世界を飛び回っていたというのだが、お調子者で、信用がおけない。強制的に付き合わされて、一緒に北へ向かって旅を始める…。
フィンランドのミカ・カウリスマキ監督作品。私の好きなアキ・カウリスマキのお兄さんです。「GO!GO!L.A.」だけ観たことがあるのですが、ちょっと変わっていて面白い作品を撮る監督です。
ペテン師のような、破天荒でテキトウな父親、生真面目な息子。毛嫌いしていた息子だが、父親はなぜか人に好かれ、時に人の問題を解決したりします。旅を続けるうちに、父子の距離が近づいて行くというロード・ムービー。父のレオがかなり太っていて、見ていても息苦しい感じもしましたが、ところどころ笑わせてくれます。常識がなさすぎて驚きますけどね。いつも派手なシャツを着ていて、車の柄のアロハがかわいかったです。息子のティモはイケメンだけど、こちらも太り気味。哀愁漂う雰囲気で良かったです。2人ともミュージシャンでもあるらしいので、歌声や演奏を聴かせてくれます。思わぬ結末でしたけど、いいかげんだけど、どこか憎めない父親は息子に温かいものを贈ってくれるというかなんというか…。いろいろ言っちゃうと、これから観る人が面白くなくなってしまうので、このくらいで。

★★★☆☆ 3+