ななつのこ2013/10/25

ななつのこ
「ななつのこ」 加納 朋子・著 東京創元文庫
女子大生の駒子は、「ななつのこ」という本を気に入り、ファンレターを書く。身辺に起こった不思議な出来事を書いたことから、その謎を解決する内容の返事が作者から送られていきた。こうしたやりとりが続き、駒子の近くで起こったミステリーが解決されていく連作短編。
「ななつのこ」という本の中の話と、現実に起きる駒子の生活が両方語られていて、二重のミステリー解決の話でした。その両方に見事に謎を解き明かす人物がいます。殺人事件は起きないけれど、ほんわかした内容でした。1つ1つの謎以外にも大きな謎もありました。でも、私はどこまでが手紙の内容なのか、二重構造になっているところが、時々複雑に思えました。作中の話の「ななつのこ」は少年“はやて君”の持ち込む謎を“あやめさん”がたちまち解決してくれるような話で、表紙絵のように温かな雰囲気をかもしだしています。

地中海式 人生のレシピ2013/10/25

地中海式 人生のレシピ
「地中海式 人生のレシピ」を観てきました。
スペインの小さな港町の食堂の娘・ソフィア(オリビア・モリーナ)は、一流のシェフになることを夢見ていた。彼女の近くにいつもいたのは幼なじみで堅実なトニとプレイボーイのフランク。トニは事業に成功し、ソフィアにプロポーズするが、ソフィアの才能を見い出したフランクは、町を出てシェフの修行をすすめる。トニと婚約したものの、夢をあきらめきれないソフィアはフランクと町を出てホテルの厨房で働き始める。
あまりメジャーじゃない映画なのか、評判がよくわからなかったけれど、突飛な話ながら、すごく面白かったです。2人の男性に助けられて最高のシェフになろうとする話です。結婚に子育て、そして仕事、女は大変だけど、やりたいことをこなして次々と突き進んでいきます。前向きなところと、自分の感情に素直なところ奔放で破天荒で、それでいて美しい。料理の腕も一流で、魅力ある女に、かけがえのない2人の男。三角関係に悩み苦しむ映画じゃないくて、どちらが欠けてもうまくいかないのです。料理は盛り付けがきれいで、おいしそうでしたし、テンポが良くて、明るい映画でした。おすすめです。

★★★★☆ 4+