もうひとりの息子2013/10/24

もうひとりの息子
「もうひとりの息子」を観てきました。
テルアビブに暮らすフランス系イスラエル人の家族、18歳の息子ヨセフが兵役検査を受けて、血液型から息子が実の子でないことを知る。18年前の湾岸戦争の混乱の中、病院で赤ん坊が取り違えられていた。相手側のパレスチナの家族にも伝えられ、2つの家族の両親が病院に呼び出された。動揺する両親たち、やがて本人達にも伝えられることになる。民族や宗教の対立がある2つの家族は、苦しみながらも少しずつ交流しようとする…。
「そして父になる」同様に赤ちゃんの取り違えの話でした。しかし、18歳まで育てた息子をおいそれと交換するわけにもいかない。目をそむけようとする父親たち、母親も育てた息子に深い愛情を寄せている。
取り違えられた本人たちも、ショックを隠し切れない。どちらも愛情を受けて育ってきているのがわかるが、将来の夢は実の両親の影響があるように思われる。中近東のよく知らない国だけど、占領下のパレスチナの様子やイスラエルとの2つの家族の違いが覗えます。でも愛情はどこでも同じです。パレスチナ家族の兄が、本当の弟じゃないと知ったとたんに態度が変わって、ちょと怖かったです。すごく仲の良い兄弟だっただけに驚きました。意外と息子同士は、仲良くしていきます。当事者ゆえの苦悩を理解できる人は他にいないのです。
難しい問題ですが、心が揺さぶられます。どちらも大切な息子なんです。希望を見い出せそうな話でした。

★★★★☆ 4

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