ブレイズメス19902013/07/06

ブレイズメス1990
「ブレイズメス1990」 海堂 尊・著 講談社文庫
海堂尊さんの本、近頃はご無沙汰でしたが、久しぶりに読みました。「ブラックペアン1988」の第2弾です。1作目を読んだのがだいぶ前だったから、かなり忘れていて人間関係が心配でしたが、読み始めるとやっぱり面白いですねぇ。前作を読んでいなくても楽しめるかもしれません。
国際学会のシンポジストのお供で、フランスのニースにやってきた研修医の世良は、佐伯教授から特別なミッションを依頼されていた。モナコにいる天才外科医・天野先生に会って手紙を届けること、それを渡すまでは日本に帰ってきてはいけないとまで言われていた。ひとすじ縄ではいかない天野に会うことは、至難の業。会ってみると、カジノで勝負して勝たないと手術をしてもらうことができないという放埓ぶりに面食らってしまう。しかし、世界でただ1人しかできないという手術の腕を持ち、驚くほどに頭がキレる独特の先生なのだ。突飛な考えや行動が次々と出てくるのだけど、どんどん魅力的に見えてきてしまう。
難しい医学の話もいっぱいだけど、あんまり気にせず楽しめてしまうのが、この著者の本ですよね。あまりにあっちこっちのシリーズの途中までしか読んでいないくて、自分でもどれを読んだかわからなくなっているかもしれない。この本の続きの「スリジエセンター1991」は読みたい。いつになることやら。